一点の曇りなく世界最高と言っていない 田中氏

2014年8月9日 14:24

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記事提供元:エコノミックニュース

日本共産党の笠井亮衆議院議員は7日の衆院原子力問題調査特別委員会の質疑で、田中俊一原子力規制委員会委員長が国会答弁で九州電力川内原発は世界最高水準の原発としたことに「驚いている」と強い懸念を示した。

 笠井議員の追及に田中委員長は「すべての点について、一点の曇りもなく世界最高だとは申し上げていない」と苦しい答弁を行った。そして「世界最高水準のレベルにあるということ」と世界最高水準からさらに幅を持たせる答弁になった。

 田中委員長は原発への飛行機落下などのケースに対する安全性確保について「(既存の原発で)格納容器を二重にするのは不可能なので、落下があった場合に原子炉を安全に停止できるような対策を求めている」とした。

 笠井議員は「世界最高水準というのは(基準に)デコボコがあるのではなく、どれをとっても世界で行われているものよりも上ということでなければいけないはずだ。誤魔化してはいけない」と批判。原子力規制委員会が、今、すべきことは「不合格証明書を出すことだ」と求めた。

 笠井議員は、質問後、ツイッターで「今日の衆院原子力特別委で田中規制委員長が川内原発1、2号機の『世界最高水準の安全性は担保された』『「世界最高レベルの水準にある」とトンデモ答弁。EU基準さえ満たしていない(との指摘には)『一点の曇りもなく世界最高だと申し上げていない』と田中委員長。審査書撤回し、『不合格証明書』こそ出せ」と発信した。(編集担当:森高龍二)

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