京大、タンパク質分解装置の機能低下が細胞死を引き起こすメカニズムを解明

2014年8月1日 14:48

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プロテアソーム活性低下による細胞内酸化・細胞死の機序とミトコンドリア局在型抗酸化化合物による細胞死抑制の機構を示す図(京都大学の発表資料より)

プロテアソーム活性低下による細胞内酸化・細胞死の機序とミトコンドリア局在型抗酸化化合物による細胞死抑制の機構を示す図(京都大学の発表資料より)[写真拡大]

 京都大学の阪井康能教授・寳関淳特定准教授らによる研究グループは、細胞内のタンパク質分解装置プロテアソームの機能低下が細胞死を引き起こすメカニズムを解明した。

 細胞内のタンパク質は正しく折りたたまれている必要があり、誤った折りたたまれ方をしているものや異常な構造をしているものは速やかに分解される必要がある。これまでに、タンパク質分解装置であるプロテアソームは老化に伴い機能が低下し、細胞死を引き起こすことが知られていたが、その詳細は明らかになっていなかった。

 今回の研究では、プロテアソーム活性を阻害した条件下で細胞内の酸還元状態を計測したところ、細胞内に酸化ストレスが生じ、細胞死を引き起こすことが分かった。さらに、食品由来の抗酸化剤レスベラトロールを細胞に添加したところ、細胞内で活性酸素を発生させるミトコンドリアの障害を防いでいることも明らかになった。

 研究メンバーは、「今後、レスベラトロールやセサミンと同様の活性を持つ化合物や食品成分の探索とプロテアソームの阻害に伴うミトコンドリアの機能障害が生じるメカニズムを明らかにすることで、より的確で精度の高い神経変成疾患の予防方法の開発につながるものと考えています」とコメントしている。

 なお、この内容は「Scientific Reports」誌オンライン版に掲載された。

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