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東大、明滅する蛍光色素を用いることで細胞の超解像蛍光イメージングを実現
東京大学の浦野泰照教授らによる研究グループは、明るくなったり暗くなったりする蛍光色素を開発し、細胞の超解像蛍光イメージングすることに成功した。写真は発表資料の一部。[写真拡大]
東京大学の浦野泰照教授らによる研究グループは、明るくなったり暗くなったりする蛍光色素を開発し、細胞の超解像蛍光イメージングすることに成功した。
生物の細胞を生きたまま観察する手法として蛍光イメージング法が使われてきたが、従来の200ナノメートルを超える解像度の新しい手法が求められていた。また、明るくなったり暗くなったり(明滅)する蛍光色素によって、超解像蛍光イメージングが実現できると考えられていたが、細胞に悪影響を与えてしまうといった課題があった。
今回の研究では、ローダミンと呼ばれる蛍光色素の化学構造を変化させることで、約1%のみの分子が同時に光り、約300ミリ秒間光った後に蛍光が消え、また別の分子が光るという性質を持つ蛍光色素を開発した。自然に明滅する蛍光色素ができたことで、これまで困難であった測定法を可能にし、細胞内の微小管を約50ナノメートルという高い空間分解で観察することに成功した。
本研究成果によって、これまで困難とされてきた細胞深部の構造や生きた細胞の高解像度な観察が可能になると期待されている。
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