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欧米為替見通し:欧米による対ロシア追加制裁
*17:20JST 欧米為替見通し:欧米による対ロシア追加制裁
本日28日の欧米市場のドル・円は、ウクライナ情勢への警戒感から上げ渋る展開が予想される。
ドル・円のテクニカル分析では、今年の高値105円45銭と安値100円76銭の半値である103円09銭が一目均衡表の雲の上限(先行スパン2)となり、リスクの攻防の分岐点となっている。雲の上限は、明日29日には102円84銭へ下がり、5月12日の「変化日」には102円44銭まで下がっていく。抵抗帯の下降は、売り圧力が強まると見なすか、それとも上抜けるためのハードルが低くなると見なすか、今後の展開を注視していくことになる。
ウクライナ情勢の緊迫化を受けて、米国と欧州連合(EU)は、プーチン露大統領の側近とロシア企業に対して追加制裁を発動する。追加制裁では、直接的には、プーチン露大統領の側近であるオリガルヒ(新興財閥)の資産を欧米の金融機関から排除することが目指されているが、間接的には、プーチン露大統領がスイスに保有しているとされる400億ドルの隠し資産への追及も予想されている。
ロシアは、ウクライナ国境付近に約4万人の兵力を集結させており、親ロシア派の分離主義者が、欧州安保協力機構の監視団員を拘束した。ウクライナ国防省は、戦闘即応態勢を整えたと表明しており、ウクライナ東南部は、一触即発の状況に陥っている。
プーチン・ロシア大統領の当面の目的は、5月25日のウクライナ大統領選挙の妨害であり、「ロシア系住民の保護」という大義名分を掲げて、5月9日の対独戦勝記念日あたりに軍事介入する可能性が高まりつつある。
【今日の欧米市場の予定】
23:00 米・3月中古住宅販売成約指数(前月比予想:+0.7%、2月:-0.8%)
23:30 米・4月ダラス連銀製造業活動指数(予想:6.0、3月:4.9)
23:30 ドラギECB総裁講演(独連立与党会合)《KO》
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