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欧米為替見通し:ウクライナの春を襲う嵐
*17:08JST 欧米為替見通し:ウクライナの春を襲う嵐
本日3日の欧米市場のドル・円は、ウクライナ情勢の緊迫化を受けたリスク回避の円買い、オバマ米政権によるロシアのドル建て資産凍結への警戒感によるドル売りで弱含みに推移する展開が予想される。
ドル・円相場の最近のレンジは、101円台前半から102円台後半までで推移しているが、要因として、ダブルノータッチ・オプション(101円・103円)の影響が指摘されており、101円台前半での防戦買いと、リスク回避の円買いとの攻防に注目する展開となる。
オバマ米政権は、ロシアがウクライナに軍事侵攻した場合、ロシアのドル建て資産の凍結を警告していることで、米ドル売り、ユーロ買いが強まりつつある。
プーチン・ロシア大統領の野望は、欧州連合に対抗する旧ソビエト連邦の復活となるユーラシア連邦の構築であり、ウクライナが欧州連合に組み入れられるのを傍観することはない、と思われる
シナリオ1は、プーチン・ロシア大統領が、2045年まで租借している黒海艦隊の拠点(セヴァストポリ)を確保するため、クリミア自治共和国を併合すること。クリミア半島は、1954年に、ウクライナ系のフルシチョフがロシアからウクライナに移管した軍事的要衝であり、ロシア系住民が多いロシアの領土との認識がある。
シナリオ2は、ロシアからクリミア半島への陸路を確保するために、東南ウクライナを確保すること。この場合は、ロシア軍によるウクライナへの軍事侵攻となり、短期的な戦争で実現されるものの、プーチン・ロシア大統領は、国際社会からの孤立、G-8からの排除、第2次冷戦の始まり、などを覚悟しなければならない。
オバマ米大統領は、中東問題(シリア、パレスチナ、イラン、イラク、アフガニスタン)と極東問題(中国、北朝鮮)でプーチン・ロシア大統領の協力を得られないこと覚悟しなければならない。
【今日の欧米市場の予定】
18:00 ユーロ圏・2月製造業PMI改定値(予想:53.0、速報値:53.0)
18:30 英・2月製造業PMI(予想:56.8、1月:56.7)
22:30 米・1月個人所得(前月比予想:+0.2%、12月:0.0%)
22:30 米・1月個人消費支出(PCE)(前月比予想:+0.1%、12月:+0.4%)
22:30 米・1月コアPCE価格指数(前年比予想:+1.1%、12月:+1.2%)
23:00 ドラギECB総裁が欧州議会の委員会で証言予定
24:00 米・2月ISM製造業景況指数(予想:52.0、1月:51.3)
24:00 米・1月建設支出(前月比予想:-0.3%、12月:+0.1%)
時間未定 米・2月自動車販売台数総数合計(予想:1540万台、1月:1516万台)《KO》
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