欧米為替見通し:ロンドンフィキシングでの安倍トレードの手仕舞い

2014年1月31日 17:19

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記事提供元:フィスコ


*17:19JST 欧米為替見通し:ロンドンフィキシングでの安倍トレードの手仕舞い

本日31日の欧米市場のドル・円は、ロンドンフィキシングでの月末のヘッジファンド勢による安倍トレード(日本株買い・円売り)の手仕舞いで上げ渋る展開が予想される。

ドル・円のテクニカル分析では、ダブルトップ(105円45銭・105円42銭)の完成、フィボナッチ・リトレースメント61.8%戻し105円49銭(124円14銭-75円32銭)達成で、半値押しの101円00銭を軸に100円62銭-101円54銭付近への反落が予想される。

日本の12月のインフレ率は前年比+1.3%へ上昇したが、ユーロ圏の1月のインフレ率は前年比+0.9%と予想されており、11月の+0.8%からやや上昇する見通し、米国の12月のインフレ率も前年比+1.2%と予想されており、11月の+1.1%からやや上昇することが見込まれている。

米国のインフレ率がフォワードガイダンス(将来の金融政策指針)の目標値2.0%に近づくことは、イエレン第15代FRB議長の下での連邦公開市場委員会(FOMC)でテーパリング(量的緩和縮小)が100億ドルから増額される可能性を高めることになる。

バーナンキ第14代FRB議長最後の連邦公開市場委員会(FOMC)では、2011年6月以来となる全員一致での100億ドルのテーパリング(量的緩和縮小)が決定されており、ハト派からの反対票が無かったことで、ややタカ派寄りのスタンスが示唆された。

テーパリング(量的緩和縮小)による資本流出懸念が高まっている新興国市場への配慮がまったく無かったことで、イエレン第15代FRB議長の下での米国連邦準備理事会(FRB)の金融政策は、オバマ米政権の外交政策同様に、米国内向きに傾斜しつつある。

【今日の欧米市場の予定】

19:00 ユーロ圏12月失業率(予想:12.1%、11月:12.1%)
19:00 ユーロ圏・1月消費者物価指数速報値(前年比予想:+0.9%、12月:+0.8%)
22:30 米・10-12月期雇用コスト指数(予想:+0.4%、7-9月期:+0.4%)
22:30 米・12月個人支出(予想:+0.2%、11月:+0.5%)
22:30 米・12月コア個人消費支出(PCE)価格指数(前年比予想:+1.2%、11月:+1.1%)
23:45 米・1月シカゴ購買部協会景気指数(予想:59.0、12月:60.8)
23:55 米・1月ミシガン大学消費者信頼感指数確定値(予想:81.0)
24:00 メキシコ中央銀行が政策金利発表(3.50%で現状維持の予想)《KO》

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