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為替週間見通し:中国の景況感と米地区連銀経済報告に注目する展開
*19:48JST 為替週間見通し:中国の景況感と米地区連銀経済報告に注目する展開
■ドル・円下落、日米株式市場の下落を受けたリスク回避の円買い
ドル・円は弱含み、105円44銭から103円83銭まで下落した。ドル・円は、米国連邦準備理事会(FRB)のテーパリング(量的緩和縮小)開始と日本銀行の異次元金融緩和第2弾観測による日米金利差拡大観測から105円44銭まで上昇した後、日米株式市場の下落を受けたリスク回避の円買いで103円83銭まで反落した。米国12月の失業率は6.7%に低下したものの、非農業部門雇用者数が前月比+7.4万人の増加に留まったこともドル売り要因となった。
12月30日-1月10日の取引レンジは、103円83銭から105円44銭となった。
■中国の景況感と米地区連銀経済報告に注目する展開
今後のドル・円は、日本の3連休と米国の3連休の狭間で、米地区連銀経済報告(ベージュブック)と中国の景況感を見極める展開が予想される。
■日本の11月経常収支(14日)
日本の11月経常収支は、3689億円の赤字が予想されており、10月の1279億円の赤字に続き2ヶ月連続での経常赤字が見込まれている。日本の経常赤字は、現状の円安トレンドに拍車をかける要因となる。
■中国の景況感
中国の地方政府がシャドーバンキング(影の銀行)に依存していることでデフォルト(債務不履行)懸念が高まっており、不動産バブルが崩壊する懸念が高まっている。格付け会社ムーディーズも「中国の地方政府の債務残高が中央政府のリスク要因」と警鐘を鳴らしており、中国の12月の製造業PMI(51.0)、非製造業PMI(54.6)も減速しつつあることで、リスク回避の円買い材料となっている。
■米地区連銀経済報告(ベージュブック)(15日)
1月28-29日の連邦公開市場委員会(FOMC)での判断材料となる米地区連銀経済報告(ベージュブック)は、悪天候の影響で景況感への警戒感が高まりつつある。2014年に開催される8回の連邦公開市場委員会(FOMC)では、毎回100億ドル程度のテーパリング(量的緩和縮小)が予想されているものの、1月の連邦公開市場委員会(FOMC)では悪天候という特殊要因での景気停滞によりテーパリング見送りの可能性も高まっている。
■黒田日銀総裁の会見(16日)
1月21-22日の日本銀行金融政策決定会合に向けて、異次元の量的・質的金融緩和第2弾の期待感が高まりつつある。米国連邦準備理事会(FRB)のテーパリング(量的緩和縮小)開始、日本の消費増税(5.0%⇒8.0%)に向けて、黒田日銀総裁による異次元の量的・質的金融緩和のロードマップを見極めることになる。
主な発表予定は、14日(火):(日)11月国際収支、(米)11月企業在庫、16日(木):(日)12月国内企業物価指数、(米)11月ネットTICフロー合計、(米)1月フィラデルフィア連銀景況調査、17日(金):(米)12月住宅着工件数・住宅建設許可件数、(米)12月鉱工業生産
[予想レンジ]
・ドル・円101円00銭-106円00銭《FA》
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