概況からBRICsを知ろう~インド市場は4営業日ぶりに反落、利益確定の動きが優勢に

2013年12月11日 09:45

印刷

記事提供元:フィスコ


*09:45JST 概況からBRICsを知ろう~インド市場は4営業日ぶりに反落、利益確定の動きが優勢に
【ブラジル】ボベスパ指数 50993.02 -0.34%
昨日10日のブラジル市場は4営業日ぶりに反落。主要指標のボベスパ指数は前日比172.36ポイント安(-0.34%)の50993.02で取引を終えた。指数構成銘柄の値上がりは22、値下がり43、変わらず7と売りが優勢。セクター別では、通信や資本財が売られた半面、ヘルスケアや石油・ガスが高い。

朝方はプラス圏で推移したが、その後は利益確定売りに押された。中国政府が10日に開幕した「中央経済工作会議」で2014年の成長目標を引き下げるとの懸念が高まり、鉄鉱石大手ヴァーレ(VALE5)など資源輸出銘柄に売りが集中。また、この日に発表された11月の中国の鉱工業生産が市場予想を下回ったことも圧迫材料となった。

【ロシア】MICEX指数 1464.14 -0.11%
10日のロシア市場は3営業日ぶりに反落。主要指標のMICEX指数は前日比1.56ポイント安(-0.11%)の1464.14で取引を終了した。指数の構成銘柄では値上がり20、値下がり30と売りが優勢となった。

朝方にはプラス圏を回復する場面もあったが、その後は弱含みの展開となった。国際通貨基金(IMF)が2014年のロシアの成長見通しを3%から2%に下方修正したことが相場の重し。IMFは最新リポートで、ロシアのインフレ率が中央銀行の設定した上限を超えており、金融政策の緩和余地が小さくなったと指摘。また、来年は世界の金融情勢が引き締め方向に傾くと予測し、原油価格が圧迫される可能性があるとの見方を示した。

【インド】SENSEX指数 21255.26 -0.33%
10日のインドSENSEX指数は4営業日ぶりに反落。地方選挙の結果を受けて前日に株価が急上昇した後とあり、ひとまず利益を確定する動きが優勢になった。今週12日には11月の消費者物価指数(CPI)などの発表が控えており、地方選を受けた前日の陶酔感から現実のマクロ環境を直視する雰囲気に環境が転換。また、来週にはインド準備銀行(中央銀行)と米連邦準備理事会(FRB)の金融政策会合が控えているため、いったんポジションを調整する動きが強まった。

【中国本土】上海総合指数 2237.49 -0.03%
10日の上海総合指数は小反落。朝方は買いが先行したが、その後は前日の終値近辺でもみ合った。来年の経済政策の基本方針を決める「中央経済工作会議」がこの日開幕したと報じられ、その内容を見極めたいとの姿勢が強まった。また、中国人民銀行(中央銀行)がこの日も資金供給オペを見送ったことが流動性懸念をやや強めた。一方、午後に発表された11月の経済指標は、小売売上高などが堅調な着地となり、一定の相場の下支え要因となった。《FA》

関連記事