欧米為替見通し:米国債入札とドル流動性供給

2013年11月12日 17:08

印刷

記事提供元:フィスコ


*17:08JST 欧米為替見通し:米国債入札とドル流動性供給

本日12日の欧米市場のドル・円は、米国3年債の入札を見極めつつ、明日13日からの重要イベントを控えて動意に乏しい展開が予想される。

今週の米国の金融及び財政に関する注目イベントは、米国債の入札と償還、FRB14-15代議長の発言となる。

米国債の四半期入札(12日=3年債、13日=10年債、14日=30年債)では、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)による新規購入(ドル高・円安要因)に警戒する展開となる。

13日のバーナンキFRB議長の講演では、米国10月の雇用統計のポジティブ・サプライズを受けて、12月の連邦公開市場委員会(FOMC)でのテーパリング(量的緩和縮小)の可能性を探る展開となる。

バーナンキ第14代FRB議長は、リーマン・ショック以来、量的緩和第1-2-3弾によるドル流動性供給というアクセルを踏み続けてきたが、最終的には5月の警告通りに、アクセルから足を離してエンジンブレーキをかけるテーパリング(量的緩和縮小)を行うことで、出口戦略へのハンドルを切り、次期FRB議長へハンドルを委ねたいのではないだろうか。

14日の次期FRB議長指名承認公聴会では、イエレン第15代FRB議長となる可能性が高まっていることで、米国連邦準備理事会(FRB)のタンクの中に、ドル流動性というガソリンはどの位残されているのか、アクセルから足を離す時期、ブレーキを踏む時期、などを探ることになる。

【今日の欧米市場の予定】

18:30 英・10月生産者物価産出指数(前年比予想:+1.0%、9月:+1.2%)
18:30 英・10月消費者物価指数(前年比予想:+2.5%、9月:+2.7%)
21:00 印・10月消費者物価指数(前年比予想:+9.9%、9月:+9.84%)
22:30 米・9月シカゴ連銀全米活動指数(予想:0.15、8月:0.14)
03:00 コチャラコタ米ミネアポリス連銀総裁講演(金融政策戦略)
03:00 米財務省3年債入札(300億ドル)
03:50 ロックハート米アトランタ連銀総裁講演(経済見通し)《KO》

関連記事