【アナリスト水田雅展の銘柄分析】テクマトリックスは底打ち確認、陽線2本連続、サイバー攻撃対応の負荷分散装置好調

2013年10月10日 08:58

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  情報サービスのテクマトリックス <3762> の株価は、モミ合いレンジ下限に到達して反発のタイミングのようだ。

  ネットワークやセキュリティ関連のハードウェアを販売する情報基盤事業、および医療・CRM・EC・金融などを重点分野してシステム構築やクラウドサービスを提供するアプリケーション・サービス事業を展開している。

  8月には、独立行政法人産業技術総合研究所セキュアシステム研究部門と共同で、システムテスト向けのテスト設計技法に関する新たな研究を開始し、9月20日には、ビッグデータ分析支援のBI(ビジネス・インテリジェンス、データ分析による意思決定支援システム)サービスを提供すると発表した。

  今期(14年3月期)連結業績見通しは、7月31日に繰延税金資産の追加計上に伴って純利益を増額修正し、売上高が前期比4.6%増の175億円、営業利益が同3.7%減の11億50百万円、経常利益が同1.9%減の11億50百万円、純利益が同9.7%増の6億90百万円としている。

  医療情報クラウドサービス分野の売上と利益をサービス期間に応じて按分計上することが減収減益要因となるが、サイバー攻撃に対応した負荷分散装置や次世代ファイアウォール製品などが好調であり、第1四半期(4月~6月)に受注した金融機関向け大型受託開発案件の寄与も期待される。なお10月31日に第2四半期累計(4月~9月)の業績発表を予定している。

  株価の動き(4月1日付で株式200分割)を見ると、戻り高値圏の600円台から反落して調整局面となった。概ね530円~680円近辺のレンジでモミ合い展開のようだ。ただし10月9日には、前日比13円(2.36%)高の564円まで急反発し、モミ合いレンジ下限に到達して反発する形となった。

■PER9倍台、利回りも2.2%

  10月9日の終値564円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS57円87銭で算出)は9~10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円50銭で算出)は2.2%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS460円26銭で算出)は1.2倍近辺である。

  週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んで調整局面だが、52週移動平均線近辺で下げ渋る動きだ。モミ合い展開だが、下値を徐々に切り上げてサポートラインを確認した形だろう。モミ合いレンジ下限から反発のタイミングのようだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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