欧米為替見通し:バーナンキ・ショックに対するFRB高官達の弁明

2013年9月20日 17:14

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記事提供元:フィスコ


*17:14JST 欧米為替見通し:バーナンキ・ショックに対するFRB高官達の弁明

本日20日の欧米市場のドル・円は、バーナンキ・ショックに対する5名の米国連邦準備理事会(FRB)高官の弁明に耳を傾ける展開となる。

ドル・円は、本日のニューヨークカット(NY午前10時、東京午後11時)で、99円75銭と100円00銭のオプションの満期を迎えるため、上げ渋る展開が予想される。

神様は、気象予報士による天気予報があまりにも外れるため、不憫に思われ、目立たなくする意味で、「エコノミスト」(経済予測士)という職種を創造したらしい。

そのエコノミスト達の総本山と言われる米国連邦準備理事会(FRB)では、グリーンスパン第13代FRB議長は、住宅バブル(泡)をフロス(小さな泡)と軽視し、バーナンキ第14代FRB議長も、住宅バブルの崩壊を予測できなかった。

そして、2011年の連邦公開市場委員会(FOMC)の景気予測では、2013年の国内総生産(GDP)は+4.15%と予測していたが、先日の連邦公開市場委員会(FOMC)では、+2.15%と、約半分に下方修正している。

さらに、来年以降の景気予測も下方修正し、テーパリング(量的緩和縮小)を見送った。バーナンキ第14代FRB議長は「今回のFOMCで何らかの特定の行動を起こすと述べたことは、記憶に無い」と述べた。

今回の最大の問題点は、これまでの米国連邦準備理事会(FRB)高官の発言では、タカ派は9月のテーパリング(量的緩和縮小)を示唆し、ハト派もあえて否定していなかったという点である。

米国連邦準備理事会(FRB)が市場との対話能力が欠如していたことで、景気予測能力の欠如とともに、信頼感は失墜しており、本日の5名のFRB高官による弁明が注目される。

【今日の欧米市場の予定】

21:30 カナダ・8月消費者物価指数(前年比予想:+1.1%、7月:+1.3%)
23:00 ユーロ圏・9月消費者信頼感速報値(予想:-14.5、8月:-15.6)
01:30 ジョージ米カンザスシティー連銀総裁講演(FRBと経済)
01:30 ミネアポリス連銀のコチャラコタ総裁が講演予定
01:40 タルーロ米FRB理事講演
01:55 ブラード米セントルイス連銀総裁講演(米経済と金融政策)
02:45 コチャラコタ米ミネアポリス連銀総裁講演《KO》

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