米国株式市場見通し:アップルのイベントとシリア問題に注目

2013年9月7日 15:39

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記事提供元:フィスコ


*15:39JST 米国株式市場見通し:アップルのイベントとシリア問題に注目
今週(9/9-13)はアップルのイベントとシリア情勢の2つが大きな注目点となりそうだ。アップルは10日にイベントを予定しており新型iPhoneの発表が予想されている。また現行「iPhone 5」の後継モデル(iPhone5S)とは別に、廉価版iPhoneを投入するとの思惑が広がっている。アップルは11日には中国でもイベント予定しており、7億4千万契約者数を擁する世界最大のチャイナモバイルがこの廉価版iPhoneをきっかけに取扱いを開始するのとの思惑が広がっている。また日本でもNTTドコモのiPhone取扱い観測が広がっており、新規取扱いキャリアの発表と廉価版iPhoneの価格設定の2点が焦点となるだろう。イベントを目前に控えて株価は500ドル目前で上値の重い状況となっているが、この水準を突破してくるか注目される。

シリアが化学兵器を使用した問題について、G20では11カ国がこれを批難する声明に署名したが、9カ国は見送った。17日から予定されている国連総会でも、シリア問題が協議される可能性がある。米国議会は夏休みが終了し、今週から本会議が再開される。シリア問題の採決を行う見通しとなっており、議会の承認を得た後、実際にオバマ大統領が攻撃実施に踏み切るかどうか緊張が高まる場面もあるだろう。株式相場は限定的で短期的な軍事介入に関してはある程度織り込んでいるものの、介入を長期化せざるを得ない状況となったり、ロシアとの関係を著しく悪化させる可能性には注意が必要だ。

経済指標関連では8月卸売物価指数(13日)や8月小売売上高(13日)の発表が予定されている。当面は来週のFOMCで量的緩和縮小に着手するかどうかが注目されるが、先週の雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を下回ったことで、次回の10月まで見送る可能性が指摘されている。雇用や自動車関連などは良好な経済指標の発表が相次いでいるものの、住宅や個人消費関連は下ぶれが目立っており、景気拡大はまだら模様となっている為、今週の各種経済指標でも同様の傾向が確認できるか慎重に見極めたい。《FA》

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