欧米為替見通し:アライド・フォース作戦IIによるシリア空爆懸念

2013年8月27日 17:21

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記事提供元:フィスコ


*17:21JST 欧米為替見通し:アライド・フォース作戦IIによるシリア空爆懸念

本日27日の欧米市場のドル・円は、米英によるシリア軍事介入の可能性に警戒するリスク回避の円買いが優勢となる展開が予想される。

注目すべきテクニカル水準は、「三角保ち合い」(底辺9.99円:103円74銭-93円75銭)の上辺99円12銭と下辺96円48銭で、放れに就くスタンスで臨むことになる。

もし、米英主導のNATO軍がシリアに軍事介入した場合、中東の地政学的リスク回避の円買い、テロの可能性によるドル売り、原油価格上昇によるドル買い、円売り、株売りなどが錯綜することになる。

化学兵器禁止条約は、1997年に発効した多国間条約であり、オバマ米大統領は、「大量の化学兵器が運ばれたり使用されたりする様子が見え始めたら、それが米国にとっての『レッドライン』だ」と、アサド政権に対して警告してきた。

国連査察団は、銃撃を受けつつも化学兵器使用疑惑を調査中だが、アサド政権に「推定無罪」を適用した場合、化学兵器使用に対する国際的な呪縛が崩れ、オバマ米大統領の警告が軽視されることになる。

アライド・フォース作戦とは、NATO加盟諸国が、1999年のコソボ紛争中に、国連の承認を得ないまま、セルビア系による民族浄化を根拠に実施した空爆作戦である。シリア沖には、4隻のアメリカ空母、艦隻が待機しており、ヨルダンには多数の米F-16戦闘機が待機している模様で、アライド・フォース作戦IIによる「数時間以内に空爆開始」との噂の信憑性を高めている。

【今日の欧米市場の予定】

22:00 米・6月S&P/ケース・シラー住宅価格指数(前年比予想:+12.10%、5月:+12.17%)
23:00 米・8月消費者信頼感指数(予想:79.0、7月:80.3)
23:00 米・8月リッチモンド連銀製造業指数(予想:0、7月:-11)

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