関連記事
概況からBRICsを知ろう~ロシア市場は小反落、ルーブルの先安感や弱い米住宅指標が重し
*10:09JST 概況からBRICsを知ろう~ロシア市場は小反落、ルーブルの先安感や弱い米住宅指標が重し
【ブラジル】ボベスパ指数 52197.06 +1.56%
先週末23日のブラジル市場は続伸。主要指標のボベスパ指数は前日比799.40ポイント高(+1.56%)の52197.06で取引を終えた。指数構成銘柄の値上がりは48、値下がり21、変わらず2と買いが優勢。素材を除くすべてのセクターが堅調な値動きを示し、中でも消費者サービスや金融に買いが集中した。
前半は狭いレンジでもみ合ったが、中盤から上げ幅をじりじりと拡大させた。ブラジル中央銀行によるドル売り・レアル買い介入の実施を受け、通貨レアルの先安感が後退し、この日のレアル相場は対米ドルで3%以上の上昇を示した。中銀は22日夜、レアル安の進行を食い止めるため、年末にかけて計600億米ドル(約5兆9400億円)規模の介入を実施すると発表。具体的には、毎週月曜日から木曜日にかけて通貨スワップ5億米ドルを用意。金曜日にはレポ取引を通じてスポット市場に10億米ドル規模を供給する。なお、レアルの対米ドルレートは21日、約4年8カ月ぶりの安値水準に突入した。
【ロシア】MICEX指数 1393.21 -0.25%
23日のロシア市場は小反落。主要指標のMICEX指数は前日比3.44ポイント安(-0.25%)の1393.21で取引を終了した。指数の構成銘柄では値上がり17、値下がり31、変わらず2と売りが優勢となった。
前日の終値近辺で一進一退の展開を示した。弱い米住宅指標が圧迫材料となったほか、通貨ルーブルの先安感が強まっていることが外資の引き揚げ懸念を強めた。BNPパリバ証券は最新リポートで、ルーブルの対通貨バスケット(構成比率:米ドル55%、ユーロ45%.)が中期的には弱含みの展開になるとの見方を示した。ロシア中央銀行がルーブルの流動性確保に注目しているほか、中銀が近く利下げに踏み切る可能性があると予測した。
【インド】SENSEX指数 18519.44 +1.13%
23日のインドSENSEX指数は続伸。中盤以降に上値を切り上げた。この日の外国為替市場で通貨ルピーが対米ドルで下げ渋ったことが安心材料。また、チダムバラム財務相とインド準備銀行(中央銀行)のスバラオ総裁が前日、金融市場の安定化に向けた姿勢で足並みをそろえたことも過度の悲観論を後退させた。前日に急伸した素材株の一角には利益確定売りが広がる場面もあったが、民間銀行や自動車、エネルギーなどが買われて相場を押し上げた。
【中国本土】上海総合指数 2057.46 -0.47%
23日の上海総合指数は続落。前場はしっかりとした値動きを見せていたが、後場に値を崩した。中国経済の底入れ観測が強まる中、需要拡大への期待から非鉄金属や石油、石炭などが上昇。上海市に「自由貿易試験区」を設立する計画が承認されたことも朝方の支援材料となった。ただ、上海銀行間取引金利(SHIBOR)が総じて上昇し、流動性懸念が再燃。また、招商銀行が株主割当増資の詳細を発表したことで需給悪化への警戒感が強まった。《FA》
スポンサードリンク