欧米為替見通し:バーナンキFRB議長、パーティー終了の警鐘

2013年8月21日 17:21

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記事提供元:フィスコ


*17:21JST 欧米為替見通し:バーナンキFRB議長、パーティー終了の警鐘

本日21日の欧米市場のドル・円は、7月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録により、9月の資産購入プログラム縮小の可能性を見極める展開となる。

注文状況は、上値には、98円00銭-98円50銭にドル売りオーダー、下値には、96円80銭-97円00銭にドル買いオーダーが控えている。注目すべきテクニカル水準は、「三角保ち合い」(底辺9.99円:103円74銭-93円75銭)の上辺99円39銭と下辺96円27銭で、放れに就くスタンスで臨むことになる。

今月は、バーナンキFRB議長は夏休み休暇に入っている模様で、今週末22-24日のジャクソンホール・シンポジウムにも参加しないことから、7月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録により、バーナンキFRB議長の出口戦略を見極めることになる。

ドル・円のテクニカル分析では、1971年の360円を起点として、2007年の124円14銭を経由する長期ドル下落トレンドの抵抗線は、2012年2月に78円処で上抜けした。2012年2月の上昇トレンドへの転換シグナルは、来るべき安倍トレード(日本株買い・円売り)、黒田日銀総裁の異次元の量的・質的金融緩和を予告していた。

米国10年債利回りは、1981年の15.84%を起点として、2007年の5.32%を経由する長期下落トレンドの抵抗線を、今月2.80%で上抜けている。米国債利回り上昇トレンドへの転換シグナルは、来るべき量的緩和の終了を予告している。

マーティン第9代FRB議長は、「米国連邦準備理事会(FRB)の仕事は、パーティーが盛り上がり始めたら、参加者から不満が出てもパンチボウル(酒が入ったボウル)をさっさと片付けること」と述べた。

バーナンキ第14代FRB議長も、2014年1月の退任を控えて、量的緩和パーティーを終了する合図を送っており、酒を飲み過ぎた参加者の混乱を招いている。

【今日の欧米市場の予定】

20:00 米・先週分MBA住宅ローン申請指数(前回:-4.7%)
23:00 米・7月中古住宅販売件数(予想:515万戸、6月:508万戸)
03:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)会合議事録(7月30-31日開催分)《KO》

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