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10日の香港市場概況:4日ぶり反発も不安定な値動き、中国経済の先行き懸念が強い
*17:52JST 10日の香港市場概況:4日ぶり反発も不安定な値動き、中国経済の先行き懸念が強い
10日の香港市場では主要指数のハンセン指数が4営業日ぶり反発となり、前営業日比39.83ポイント高(+0.18%)の21615.09で取引を終えた。一方、H株指数(本土企業株で構成)は同60.30ポイント安(-0.59%)の10126.97、レッドチップ指数(中資企業株で構成)は同6.68ポイント安(-0.16%)の4192.43と続落した。
ハンセン指数は前場こそ全般に堅調に推移したものの、後場に入ると上下に振れる不安定な値動きを見せた。先週の大幅安の反動でテクニカルな買い戻しが入ったほか、前週末の米国株高が支援材料。一方で、8-9日に発表された中国の経済指標が総じて弱い着地となったことから、中国経済の先行き懸念が強まった。また、本土市場が端午節連休(10-12日)に入っていることもあり、手控えムードが台頭。メインボードの売買代金は先月27日以来、2週間ぶりに500億HKドルを下回る薄商いとなった。
ハンセン指数の構成銘柄では、国泰航空(00293/HK)が2.78%反発。前週後半に売りが続いていた反動で買い戻された。一方、新世界発展(00017/HK)が2.04%下げるなど、香港系不動産セクターの一角が安い。住宅政策諮問機関の関係者はこのほど、不動産価格が昨年初の水準に戻らなければ、香港政府が投資抑制策を強化する可能性があるとの見解を示している。
その他の個別銘柄では、スカイワース(00751/HK)が7.76%上昇。5月のテレビ販売台数が70%近く増加したことが好感された。また、金山軟件(03888/HK)が7.80%高。全体相場が持ち直す中、中国の検索サイト最大手、百度(バイドゥ)による出資観測があらためて買い材料視されたようだ。
半面、中間決算での赤字転落見通しを発表した霊宝黄金(03330/HK)が2.40%下落。同業の紫金鉱業(02899/HK)も連れ安し、2.80%値を落とした。また、鉄鋼セクターが振るわず、鞍鋼(00347/HK)が1.24%下げた。業界大手の宝山鋼鉄(600019/CH)が7月の出荷価格を引き下げると発表したことが弱気材料となった。《KO》
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