6日の香港市場概況:続落、米中株安など嫌気して1カ月半ぶり22000割れ

2013年6月6日 17:48

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記事提供元:フィスコ


*17:48JST 6日の香港市場概況:続落、米中株安など嫌気して1カ月半ぶり22000割れ

6日の香港市場では主要指数のハンセン指数が続落となり、前日比230.81ポイント安(-1.05%)の21838.43で取引を終えた。H株指数(本土企業株で構成)は同111.96ポイント安(-1.07%)の10361.22、レッドチップ指数(中資企業株で構成)は同78.75ポイント安(-1.83%)の4220.83だった。

ハンセン指数は終日マイナス圏で推移。終値で4月23日以来、約1カ月半ぶりに心理的節目の22000を割り込んだ。米ADP雇用統計の予想下振れを受けて、前日の米国市場でダウ平均が大幅に下落した流れを引き継いだ格好。また、中国経済の減速懸念が強まる中、この日の本土株が軟調に推移したことも投資家心理を冷やした。明日7日以降に米中の主要経済指標の発表を控えていることもあり、慎重ムードが一段と強まった。

ハンセン指数の構成銘柄は、ほぼ全面安。中でも国泰航空(00293/HK)が3.80%下落した。中国東方航空(00670/HK)などが香港で設立予定の格安航空・ジェットスター香港に対し、信徳集団(00242/HK)の出資が決まったことがマイナス材料。香港資本の参画が決まったことで、ジェットスター香港の営業開始に向けた障害はなくなったとされている。

このほか、中国海外発展(00688/HK)は2.84%値を落とした。同社は香港政府がこのほど行った啓徳空港(カイタック空港)跡地の公開入札で、住宅用地2区画を落札。ただ、同区画に建設される住宅は「港人港地」と呼ばれる政策の適用対象となるため、香港籍以外の住民による購入が規制される。

その他の個別銘柄では、中国アルミ(02600/HK)が1.69%安。アルミナの減産に踏み切ったことを明らかにしている。一方、中国通天酒業(00389/HK)が8.89%続伸。中国政府が欧州産ワインへの反ダンピング(不当廉売)調査を開始したことが手掛かりに。欧州産ワインへの課税が決まれば、国内メーカーが恩恵を受けるとの思惑が強まった。
《KO》

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