【注目銘柄】クロス・マーケティングは主力のネットリサーチ好調で2ケタ増益、株価は再動意のタイミング

2013年3月27日 09:26

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 クロス・マーケティング<3629>(東マ)に注目したい。ネットリサーチ事業を主力として、ITソリューション事業も展開している。株価は高値圏でやや乱高下しているが、好業績見通しを評価する動きが期待されるだろう。

 今期(13年12月期)連結業績見通しは、売上高が前期比16.0%増の63億20百万円、営業利益が同26.6%増の7億02百万円、経常利益が同20.5%増の7億円、純利益が同27.3%増の3億98百万円としている。セグメント別には主力のネットリサーチ事業が同14.7%増収、ITソリューション事業が同19.4%増収を見込んでいる。積極的な事業投資・人員投資に伴って人件費などが増加するが、取引社数や案件数は増加基調の模様である。なお配当予想は年間10円(第2四半期末5円、期末5円)で、株式2分割前の前期との比較で実質増配となる。

 重点戦略として、新規顧客開拓や新商材開発などにより、マーケティングリサーチ市場でのシェア拡大とソリューション領域の拡大を推進する方針だ。ネット選挙が今夏予定の参院選から全面解禁の見通しであり、ビジネスチャンスが広がりそうだ。また海外については中国(上海市)を拠点として、東アジア地域への展開を強化する模様だ。

 株価の動き(2月18日を効力発生日として1株を2株に株式分割)を見ると、1月に500円近辺から1400円近辺まで急騰し、その後は2月19日に910円まで調整して3月6日に1600円まで上値を伸ばすなど、やや乱高下する展開となっている。足元では1100円台で推移してやや調整局面のようだ。3月26日の終値1116円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS67円24銭で算出)は16~17倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は0.9%近辺、実績PBR(前期実績に株式分割を考慮した連結BPS337円26銭で算出)は3.3倍近辺となる。

 日足チャートで見ると、足元では25日移動平均線を割り込んでやや調整局面のようだ。ただし週足チャートで見ると13週移動平均線が追い付いて、再動意のタイミングが接近しているようだ。今期好業績見通しに加えて、ネット選挙などのテーマ性もあるだけに、短期調整が一巡して上値を試す可能性があるだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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