【注目銘柄】東映アニメーションは今期増配、ソーシャルゲーム事業好調、株価上昇トレンド

2013年3月26日 09:26

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  アニメ大手の東映アニメーション <4816> (JQS)に注目したい。3月19日に今期(13年3月期)配当予想の増額修正を発表した。株価は足元で上げ一服の形だが、上昇トレンドを継続しているだろう。

  今期の連結業績見通しは1月31日に2回目の増額修正を発表して、売上高が前期比3.1%減の320億円、営業利益が同13.4%減の43億円、経常利益が同13.4%減の46億円、純利益が同11.2%減の28億円としている。12年4月開始の「聖闘士星矢ギャラクシーカードバトル」などソーシャルゲーム事業が好調であり、12月公開の映画「ワンピースフイルムZ」が前作を超えて過去最高の興行成績となったため、前回予想に対して減収減益幅が縮小する模様だ。通期予想に対する第3四半期累計(4~12月期)の進捗率は売上高が77.2%、営業利益が78.4%、経常利益が80.8%、純利益が84.0%と高水準であり、3回目の増額修正の可能性もあるだろう。なお配当予想については3月19日に修正を発表し、前回予想の年間30円に特別配当30円を増額して年間60円(期末一括)とした。

  株価の動きを見ると、短期的な調整を挟みながら水準を切り上げる展開が続いている。3月12日には2590円まで上昇して08年3月、8月、9月の2500円を上抜けた。足元では利益確定売りが優勢となり、配当増額修正に対する反応も限定的で上げ一服の形だが、トレンド転換には至らないだろう。3月25日の終値2475円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS202円86銭で算出)は12~13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間60円で算出)は2.4%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS2385円10銭で算出)は1.0倍近辺である。

  日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって、上昇トレンドを継続しているようだ。適度に短期調整を挟んでいるためテクニカル面での過熱感がなく、今期3回目の増額修正の可能性もあり、好業績見通しを評価して上値を試す展開が期待されるだろう。07年10月以来の3000円台も視野に入りそうだ。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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