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“安心感”も魅力? コラボレート・マーケティング
ビックカメラとユニクロの異色コラボレートにより、昨年9月に東京・新宿にオープンした「ビックロ」。[写真拡大]
ここ数年、業種間を超えたコラボレーションが数多く出現している。消費マインドの低迷が続くなか、各企業は顧客の新規開拓をすることがかなり難しく、まず既存の顧客を大切にしていることを重視している感がある。そのような中、売上ベースをあげるマーケティングの一貫として、この異業種コラボレーションは一定の効果をあげているようだ。
1981年より発売し、毎年様々な味の展開で2011年度の販売数量3.9億本を記録している赤城乳業の氷菓「ガリガリ君」シリーズは、昨年夏、さまざまな企業の商品とコラボレートすることで、さらに人気を高めていった。例えばライオンからは「ライオンこどもハミガキ ガリガリ君ソーダ香味」と「ライオンこどもハミガキ ガリガリ君パイン香味」を、2012年7月に数量限定で発売。同年6月には小林製薬<4967>が自社人気ブランドである消臭芳香剤シリーズ「消臭元」から「お部屋の消臭元 ガリガリ君ソーダの香り」を夏季限定で販売し全国の薬局・薬店、スーパー、ホームセンターなどで発売していた。さらにバンダイ<7832>は「ガリガリ君」のキャラクターをモチーフにしたアイスキャンディ型入浴剤「ガリガリ君入浴剤 New Cool(ニュークール)」全4種を発売、子どもを中心に大いに注目を集めたという。今年の夏も数多くの「ガリガリ君」コラボ商品が展開されると予測される。
また昨年9月、東京・新宿でビックカメラ<3048>との異色コラボレートにより“ビックロ”をオープンさせ、初日には4000人以上が開店前に並ぶという盛り上がり見せたユニクロが、世界中のファンから愛され続けている「Disney・Pixar」作品をモチーフにした、ユニクロオリジナルのグラフィックTシャツとして登場させる。これは「Tシャツを、もっと自由に、面白く。」をテーマに、圧倒的なバリエーションでTシャツを毎年展開しているTシャツブランド「UT」からのリリースで、アカデミー賞に輝いた「トイ・ストーリー」「モンスターズ・インク」「カーズ」など、主要作品のキャラクターや世界観をメンズ31柄、キッズ23柄で楽しめるという。また2月25日からはユニクロ銀座店、ビックロ ユニクロ新宿東口店においてぬいぐるみや雑貨、ミニカーなどの「Disney・Pixar」アイテムがTシャツと共に購入できることも大きな話題となっている。
話題性だけでなく、互いの企業がすでに持つ顧客をターゲットにすることで、“安心感のある商品”という認識をユーザーが自然と持つことも、このコラボレーションの魅力と考えられる。経済の活況の急務が急がれる国内情勢にあって、各企業が方法を模索している今、大きな冒険をするよりも、既存のものを生かしながら、売上ベースを着実に伸ばすこのマーケティングは今後もさらに増えていくだろう。
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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