コメダ珈琲を投資ファンドのMBKパートナーズが買収

2013年1月16日 14:07

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 アドバンテッジパートナーズ有限責任事業組合は15日、同社がサービスを提供するファンド(APファンド)が、その保有する株式会社コメダの全株式を、MBKパートナーズが組成した投資目的会社である株式会社MBKP3に譲渡することに合意したと発表した。

 1968年に名古屋で創業したコメダは、「コメダ珈琲店」業態を中心とするフランチャイズ事業を展開してきた喫茶店チェーン。近年では全国展開を視野に、東海地方だけではなく関西や関東を中心に積極的な出店を続け、2012年12月末現在、傘下の総店舗数は483店舗をかぞえ、いまやカフェ・喫茶店業界における三強の一角をうかがうに至っている。

 コメダ珈琲店は、「コーヒーとともにくつろぎのコーヒータイムを提供する」という、セルフ系カフェ・チェーンとは一線を画した独自のフルサービス型業態コンセプトのもと、地域、性別、年代を問わず幅広い層の顧客から圧倒的な支持を得ている。2008年4月にAPファンドが創業者加藤太郎氏より株式の約8割を取得してからは、全国展開に向けての成長戦略の策定と内部体制の強化を推し進め、現在まで順調に業容を拡大してきた。コメダ珈琲店は今後も引続き全国規模での新規出店を促進し、近年中に1,000店舗体制の確立を目指している。

 一方、MBKパートナーズは、2005年3月、日本を始めとする東アジアにおける今後のプライベート・エクイティ投資市場の急速な発展を見据えて設立された。東アジア地域に特化し、同地域をリードする独立系プライベート・エクイティ・ファームとして幅広く投資を行っている。日本においては、株式会社インボイス(企業向け通信料金一括請求サービス)、株式会社ユー・エス・ジェイ(テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」の運営)、株式会社TASAKI(真珠、ダイヤモンド等宝飾品の製造販売)等、数多くの投資を行っている。

 APファンドは、MBKP3がコメダ珈琲店の今後における事業展開を長期にわたり支援しうる最適なパートナーであると判断し、今回コメダの全株式を譲渡することを決定した。

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