三井物産、航空機エンジン開発事業に参画 米GEと戦略提携

2012年10月29日 16:26

印刷

GE90型エンジン(写真提供:GE)

GE90型エンジン(写真提供:GE)[写真拡大]

 三井物産は29日、米ゼネラル・エレクトリック社(GE)の航空事業部門であるGEアビエーションによる次期大型広胴機向け新型エンジン(GE9Xエンジン)の開発において、主要な戦略パートナーとして参画することに合意したと発表した。今回の合意により、三井物産は同エンジン開発における初のパートナーシップ企業となる。

 GE9Xエンジンは、現在世界中で運航されているボーイング777型機に搭載されているGE90型エンジン(累計販売台数1,500台以上)の最新型。GE9XエンジンはGEアビエーションが開発するCMC(セラミック基複合材)等の最新技術の採用により、現行モデルとの比較で10%の燃料消費率改善が期待されている。

 GEアビエーションは民間、軍用、ビジネス向け航空機搭載ジェットエンジン、ターボプロップエンジン、搭載機器、統合システムにおける世界的リーディングカンパニーで、グローバルなサービスネットワークで製品の販売、アフターサービス等を提供している。

 三井物産は2011年4月、エンジンリース業界大手で老舗の米ウィリス・リース・ファイナンス社と合弁会社ウィリス・ミツイ・エンジン・サポート(WMES)をアイルランドに設立し、航空機エンジンのオペレーティング・リース事業に参入している。今回のエンジン開発事業への参画を通じ、三井物産はGEアビエーションからリース用エンジンを安定して調達し、リース事業の拡大を目指す。

 また、日本での事業を支援するためのGEアビエーションに対するコンサルタントサービス提供についても両社で協議しており、航空機エンジン関連事業でGEとの連携強化を図り、航空機関連事業の拡大を目指す。

関連記事