サマータイムは生産性向上のためのキャンペーン?

2012年10月18日 21:17

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 アメリカではサマータイム制度を採用しているので1年に2回時計の針を調整するよう言われています。“春は進め、秋は戻せ”と。

 これは定期的に移り変わる季節そのものと同じように定例の慣習のように思えるかもしれません。しかし、120年前、正午の時間を公式に設定して鉄道のさらなる定時運行を可能にしようにと考えた鉄道会社の幹部社員らによって最初に統一された時には実際かなり不安定なコンセプトだったのです。

 筆者は子供のころ、農家が外で作業する際より長い時間明るい中で作業ができるようにサマータイムが必要なのだと教わりました。

 理由付けは何であれ、これは全世界的に採用されているコンセプトではありません。広大な国の中にもこの制度を全く使わず何とか乗り切っている国もあります。たとえば中国ではどこにいても北京時間で生活します。午前9時、まだ暗い中にいる人が大勢いるなか、すでに午前も半ばのような状況にいる人もたくさんいるのです。

 サマータイムは世界最大の生産性キャンペーンだと思われるかもしれません。といううのは、日々の生活における数多くの事柄との接点をさらに持ち続けることができるだろうと考えられているからです。そのため、人は実際どう役に立っているのかはっきりとはわからないまま、予定された時間になると、あるいは時間が取れるとすぐに、時計の針を律儀に動かすのです。

 それを考えると、効果の実証されているタイムマネジメントの方策を実行して今以上に成功するよう準備をする時間はないと多くの人が考えているのは驚くべきことではないでしょうか。ひとたび整理することを習慣にして、日々の仕事に優先順位をつければ、すぐに生産性に良い影響が見られるはずです。そのために必要なことをするには時計を調節するぐらいの時間しかかかりません。

 整理の基本的なやり方をひとつ決めるということは、実は、小さいながらも重要な方法で1日を変えることです。建設的な結果をもたらすことにさらに時間をかけ、最初に正しく行わなかったせいで起こった数々の問題を取り消す時間は少なくすることができます(また、そうすべきです)。

 ほかの皆さんと同じように、筆者も秋のある週末に1時間余分に寝られるのはうれしいものです。しかし、それだけで満足する必要はありません。整理計画を立てて実行すれば生産的な時間をもっと増やすことができるのです。

 今こそ、より成功するために自分自身のサマータイム(時間調整)計画を準備するときです。信頼のおける生産性のプロに連絡を取り、自分のための新しいタイムマネジメント・トレーニングプログラムを今日から始めましょう。今がチャンスです!

※この記事はKey Organization Systems提供の記事を財経新聞が日本向けに翻訳・編集したものです。

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