電通、アップルの「Passbook」対応電子クーポン等発行管理システムを開発

2012年9月14日 12:19

印刷

Passbookの利用イメージ(画像:電通)

Passbookの利用イメージ(画像:電通)[写真拡大]

 電通は14日、米アップル社の「iOS 6」に標準搭載された電子チケット、電子クーポン、電子会員証など(Pass)を一括管理できる「Passbook」アプリケーションに対応した、企業向けのPassの発行管理システム「PASSSS(パススス:PASS Smart Service)」を開発したと発表した。

 企業がユーザーに対してPassbookに対応したPassを提供するためには、アップル社が指定したファイル形式でPassを生成する必要があることに加え、Passの高度な利用管理を行うためには、2次元バーコードの読み取りデバイスの準備と、またこれらを統合して管理するシステムの整備を行う必要がある。こうした状況に鑑み、今回電通は、Passbook形式での電子クーポン・電子チケットの発行・管理を短時間かつローコストで導入できるPMS(Pass Management System)である「PASSSS」を企業向けに提供する。

 「PASSSS」は、企業が直接ウェブ上でパスを発行・管理できる管理システムと、店舗で発行されたパスを読み取るためのPassリーダーアプリから構成されている。

 Passbookはユーザーにとって分かりやすいインターフェイスを備え、さまざまな企業が提供する電子クーポンや電子チケットを一元管理できるようになっている。また、iOSデバイスのGPS機能により、近隣で利用できるPass情報が自動通知されるなど、従来の電子クーポン・チケット手法にはなかった優れた利便性を有している。ユーザーがPassbookを利用して電子クーポン・チケットサービスを受けるためには、インターネット(ウェブサイト、アプリケーション、電子メール等)経由でiOSデバイスに2次元バーコード付きのPassをダウンロードする必要がある。

 一方、Passを発行する企業側は、2次元バーコードを読み取ることでユーザーによる利用状況をリアルタイムに管理できるほか、ユーザーのサービスの利用状況に合わせてPassの内容を更新できる機能があるなど、これまでにないユーザーとのコミュニケーションを実現できる。

 なお、「PASSSS」は9月21日から電子クーポンサービスに限定した形で提供を開始し、年内には電子チケットに対応したサービスも開始する予定。

関連記事