英国の障害者、世界で初めてロボットスーツを自宅に持ち帰る

2012年9月7日 07:00

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記事提供元:スラド

taraiok 曰く、 イギリス人女性の元乗馬選手「Claire Lomas」さんは、落馬事故により胸部から下が麻痺するという重傷を負った。それでも彼女は驚異的な速さでリハビリを終え、そしてイスラエル製の「ReWalk suit」に出会うことになる。「ReWalk suit」は、コンピュータシステムで人間の身体の動作を拾って歩行を支援する「人工外骨格(パワードスーツ)」。体の体重を支え、階段を上ったり、着座したり立ち上がると言った日常的な動作を支援する機能を持つ(ReutersGIZMODO読売新聞本家/.)。

 そして彼女は、脊髄損傷の研究と臨床試験のため、病院やリハビリテーションセンターで使用されているこの「ReWalk suit」を、初めて個人で購入・運用することになった。今年のはじめに彼女は、「ReWalk suit」を使用して、ロンドン・マラソンのコースである42.195kmを17日間かけて走破、ロンドンパラリンピックでは、聖火の採火式にも「ReWalk suit」を着用して参加している。

 開発メーカーであるるイスラエルのArgo Medical Technologies社CEO「Larry Jasinski」氏によれば、装置の購入資金は約570万円が必要とされるが、将来的には保険の適用による資金支援が可能になるかもしれないという。同社によれば、「Claire Lomas」さんのような障害を持つ人は、身体が動かかせないために、床ずれや骨密度の低下などの病気を併発しやすい。これらの治療費の試算から考えると、「ReWalk suit」の購入コストを相殺する可能性があると主張している。

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