関連記事
【外国為替市場展望:ドル・円相場】日銀金融政策決定会合が焦点だが波乱含み
【外国為替市場フューチャー:7月9日~13日のドル・円相場見通し】
■1ドル=78円台~81円台を想定
来週(7月9日~13日)のドル・円相場については、概ね1ドル=78円台~81円台のレンジを想定する。
基本的には、主要国・地域の金融政策に対する思惑が交錯する状況に大きな変化はなく、来週は11日~12日の日銀金融政策決定会合に対する思惑や期待感が焦点だろう。
今回の日銀会合では追加緩和実施という見方が優勢だったが、6月日銀短観が市場予想以上に強い結果だったことや、地域経済報告(さくらリポート)で日銀が強気の景気判断を示したため、今回会合での追加緩和を見送るのではないかという観測が急浮上している。
追加緩和がすでに織り込まれている可能性もあるだけに、追加緩和実施でも材料出尽くし感が広がる可能性や、追加緩和に対する事前の期待感が急速に後退して波乱の展開となる可能性もあるだろう。
前週(7月2日~6日)のドル・円相場は、概ね1ドル=79円30銭台~80円00銭台の小幅なレンジで推移した。週末6日の海外市場で終盤は1ドル=79円70銭近辺だった。
4日の米国市場の休場、5日のECB(欧州中央銀行)理事会、そして6日の米6月雇用統計などで様子見ムードが強く、概ね1ドル=79円台後半で小動きの展開だった。
6日の米6月雇用統計が低調だったことや、スペインとイタリアの10年債利回りが上昇したことで、ドル売り・円買いが優勢になる場面があった。しかしドル売り・円買いが一段と進むことはなく、概ねレンジ内での動きだった。
ドル・円相場に関しては、リスク回避の動きがやや後退したとはいえ、大勢としては、米量的緩和策第3弾(QE3)期待のドル売り・円買い、ギリシャ問題やスペイン問題に対する警戒感でのユーロ売り・ドル買い、そしてドル買い・円売り市場介入への警戒感が交錯する状況に大きな変化は見られない。
今週も、中国人民銀行とECBの相次ぐ利下げ発表、低調な米6月雇用統計と続いたが、結果的には重要イベント通過後も1ドル=79円台での動きとなり、流れに大きな変化は見られなかった。
引き続き主要国・地域の金融政策に対する思惑や期待感が焦点となり、サプライズがなければ膠着感を強める可能性もあるだろう。
来週の注目スケジュールとしては、9日の日本5月経常収支、中国6月CPI・PPI、独5月貿易収支、ユーロ圏財務相会合、10日の中国6月貿易統計、英5月貿易収支、EU財務相理事会、10日~11日のブラジル中銀通貨政策委員会、11日の米5月貿易収支、米FOMC(6月19日~20日分)議事録公表、11日~12日の日銀金融政策決定会合、12日の韓国中銀金融政策決定会合、ユーロ圏5月鉱工業生産、米6月輸出入物価、米6月財政収支、米新規失業保険申請件数、13日の中国6月鉱工業生産・小売売上高・固定資産投資、中国4~6月期GDP、シンガポール4~6月期GDP速報値、米7月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値などがあるだろう。
その後の注目イベントとしては、16日のユーロ圏5月貿易収支、米6月小売売上高、米6月ニューヨーク州製造業業況指数、17日の独7月ZEW景気期待指数、米6月消費者物価指数、米6月鉱工業生産、18日の米6月住宅着工件数、米地区連銀経済報告、バーナンキ米FRB議長の議会証言、19日のユーロ圏7月経常収支、ECB理事会(金利発表なし)、米6月中古住宅販売、米6月景気先行指数(コンファレンス・ボード)、米7月フィラデルフィア地区連銀業況指数、20日の中国7月製造業PMI速報値(HSBC)、24日のユーロ圏7月総合・製造業・サービス部門PMI速報値、25日の英4~6月期GDP速報値、27日の米4~6月期GDP速報値などが予定されている。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
【関連記事・情報】
・「猫」いろいろ・・・ペット銘柄をウォッチしてみた。=田北知見の銘柄ウオッチ(2012/07/07)
・【今日の言葉】金利下げの意味するところ(2012/07/07)
・犬丸正寛の相場格言~データでは説明できない先人の知恵をもとに株式投資で大成功~(2012/02/02)
・株式評論家・浅妻昭治のマーケットセンサー(銘柄発掘の王道を伝授・注目株厳選)メルマガがスタート!登録受付中(2012/02/02)
※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
スポンサードリンク