大林組、京都・久御山太陽光施設の発電事業を開始 建設大手初の事業化

2012年7月5日 11:17

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久御山太陽光発電施設の完成航空写真(写真:大林組)

久御山太陽光発電施設の完成航空写真(写真:大林組)[写真拡大]

 大林組は4日、京都府久世郡久御山町の賃貸用物流倉庫屋根上(約1万3,000m2)に敷設したメガソーラー級の発電施設において、7月1日に発電事業を開始したと発表した。

 同事業は、2012年7月から施行されている再生可能エネルギー特別措置法の固定価格買取制度を適用した、発電事業の第一号の実施事例。同事業施設の運転監視は、大規模太陽光発電施設用に新たに開発した遠隔監視システムにより、インターネットを介して遠隔地の監視センターで行う。ソーラーパネルのユニットごと(パネル15枚ごと)の発電状況や、発電設備全体の監視・計測を遠隔で行うことで無人管理を実現している。

 今回導入した太陽光発電設備の設備容量は982kWで、パナソニック製の多結晶シリコン太陽電池を4,320枚使用している。同発電施設の年間の発電電力量は、一般家庭約260戸分の使用電力に相当し、固定価格買取制度による売上高は年間約4,000万円を見込んでいる。

 大林組では、既に1万kW以上の地上置きメガソーラーの施工実績を有し、施工に関する多様なノウハウを蓄積している。久御山太陽光発電事業は、大林組が施工者としてだけでなく発電事業者として取り組む最初の事業であり、大手建設会社としても初の事業化となる。

 このほかにも、現在、栃木県真岡市などで、太陽光発電事業が進捗中。大林組は今後も、施工者としてのみならず積極的に事業者として発電事業に取り組み、事業を通して蓄積したノウハウを顧客への次世代エネルギーに関するソリューションに展開し、提供していく方針。

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