大林組、CO2排出量を最大80%削減できるコンクリートを公共工事に本格適用

2012年7月4日 18:24

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 大林組は3日、高炉スラグ微粉末などを用い、通常のコンクリートに比べCO2排出量を最大80%削減できる低炭素型のコンクリート「クリーンクリート」を、宮城県発注の災害廃棄物処理業務(亘理名取ブロック)の設備基礎コンクリートへ適用したと発表した。これは、これまでの自社施設や民間施設での適用に続き、公共土木工事に本格的に適用した初めての事例となる。

 今回の適用は、発注者の地球環境保全の観点から、温室効果ガス発生量に関して低減方策が求められたことにより、大林組が「クリーンクリート」の適用を提案し、採用されたもの。

 寒冷地での厳寒期施工という条件のもと、コンクリート打設時の初期凍害を防止するために、通常の「クリーンクリート」の配合に応用を加え、ベースのセメントに早強ポルトランドセメントを使用した。その結果、コンクリート工事の施工期間が大幅に短縮され、災害廃棄物処理設備の早期稼働開始にも寄与した。

 さらに、今回の「クリーンクリート」の製造を、小規模な生コンクリート工場において実施できたことから、全国の多くの地域で状況に合わせた製造と適用ができることを実証した。

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