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【外国為替市場展望:ユーロ・円相場】ECB理事会や米6月雇用統計控えて様子見ムード
【外国為替市場フューチャー:7月2日~6日のユーロ・円相場見通し】
■1ユーロ=99円台~103円台を想定、リスク回避姿勢後退のユーロ買い戻し一巡後は
来週(7月2日~6日)のユーロ・円相場については、概ね1ユーロ=99円台~103円台のレンジを想定する。
EU首脳会議での合意内容がポジティブサプライズとなったため、一旦はリスク回避のユーロ売りが後退するだろう。ただし債務危機問題が根本的に終息したわけではなく、来週は5日のECB理事会や6日の米6月雇用統計を控えているため、ユーロ買い戻し一巡後は様子見ムードを強める可能性が高いだろう。
前週(6月25日~29日)のユーロ・円相場については、概ね1ユーロ=98円50銭近辺~101円40銭近辺のレンジで推移した。週末29日の海外市場で終盤は1ユーロ=101円00銭近辺だった。
スペインやイタリアの10年債利回り上昇、28日~29日のEU首脳会議への期待感後退などで、リスク回避のユーロ売り優勢の流れとなり、25日~28日は前々週末の1ユーロ=101円近辺に比べて、概ねユーロ安・円高水準で推移した。
しかし、日本時間29日昼に伝わったEU首脳会議の合意内容がポジティブサプライズとなり、29日午後以降はリスク回避姿勢が後退して、ユーロが対ドル、対円ともに急速に買い戻された。
一旦は安心感が広がった形だが、ユーロ圏債務危機問題が根本的に終息したわけではない。主要国・地域の金融政策に対する思惑や期待感が焦点となる状況にも、大きな変化はないだろう。
そして来週は、5日のECB(欧州中央銀行)理事会で追加利下げの見方が有力になっている。6日の米6月雇用統計の内容次第では、米国の量的緩和策第3弾(QE3)に対する期待感が再燃する可能性もあるだろう。さらに11日~12日の日銀金融政策決定会合での追加緩和観測も強まっているため、主要国・地域の金融政策に対する思惑や期待感が交錯する状況だろう。ユーロ買い戻し一巡後は様子見ムードを強めそうだ。
来週の注目スケジュールとしては、1日の中国6月PMI(国家統計局)、2日の6月日銀短観、中国6月PMI改定値(HSBC)、ユーロ圏5月失業率、ユーロ圏6月製造業PMI改定値、米6月ISM製造業景気指数、米6月製造業PMI改定値、ユーロ圏トロイカによるキプロス調査着手、3日の豪中銀理事会、米5月製造業新規受注、3日~4日のスウェーデン中銀金融政策決定会合、4日の中国6月サービス部門PMI(HSBC)、ユーロ圏5月小売売上高、ユーロ圏6月総合・サービス部門PMI改定値、4日~5日の英中銀金融政策委員会、5日の豪5月貿易収支、独5月鉱工業受注、ECB理事会(金利発表と記者会見)、米6月ADP雇用報告、米6月ISM非製造業景気指数、米6月チェーンストア売上高、米新規失業保険申請件数、6日の仏5月貿易収支、独5月鉱工業生産、米6月雇用統計などがあるだろう。
その後の注目イベントとしては、9日の中国6月CPI・PPI、独5月貿易収支、ユーロ圏財務相会合、10日の中国6月貿易統計、英5月貿易収支、EU財務相理事会、10日~11日のブラジル中銀通貨政策委員会、11日の仏5月経常収支、米5月貿易収支、米FOMC(6月19日~20日分)議事録公表、11日~12日の日銀金融政策決定会合、12日の韓国中銀金融政策決定会合、13日の中国6月鉱工業生産・小売売上高・固定資産投資、中国4~6月期GDP、米7月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値、16日のユーロ圏5月貿易収支、米6月小売売上高、19日のユーロ圏7月経常収支などが予定されている。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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