世界初の新造ハイブリッド自動車船「EMERALD ACE」が竣工、商船三井など

2012年6月29日 17:55

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航行中のハイブリッド自動車船「EMERALD ACE」(写真:商船三井)

航行中のハイブリッド自動車船「EMERALD ACE」(写真:商船三井)[写真拡大]

 商船三井は29日、停泊中ゼロエミッションを目指したハイブリッド自動車船「EMERALD ACE(エメラルド エース)」(全長:199.99m、載貨台数:6,400台、基準小型車換算)が本日、三菱重工業の神戸造船所で竣工したと発表した。

 「EMERALD ACE」は世界初の新造ハイブリッド自動車船として建造され、商船三井が三菱重工、パナソニックグループエナジー社と共同で開発した約160kWの太陽光発電システムと、実力値で約2.2MWhの電力量のリチウムイオン電池を組み合わせたハイブリッド給電システムを搭載しているのが特徴。

 従来の発電システムでは、停泊中の船内の電力供給にディーゼル発電機を使用するが、「EMERALD ACE」では航海中に太陽光発電システムで発電した電力をリチウムイオン電池に蓄え、その電力を使用することで、停泊中にディーゼル発電機を完全停止して「ゼロエミッション」を実現する。

 「EMERALD ACE」のハイブリッドシステムは、商船三井が2009年9月に発表した次世代船シリーズ「ISHIN-I」自動車船の未来像の実現に向けたステップのひとつであり、商船三井は引き続き、船舶の環境負荷低減に向けた技術開発に積極的に取り組んでいく方針。

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