「焼肉酒家えびす」買収のスタンドサービスが民事再生法適用を申請

2012年5月28日 15:48

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 東京商工リサーチは28日、集団食中毒事件を起こした「焼肉酒家えびす」20店舗を買収したスタンドサービス(福島県郡山市)が、本日、福島地裁郡山支部に民事再生法の適用を申請し、同日保全が下ったと発表した。負債総額は約72億2000万円。

 東京商工リサーチによると、スタンドサービスは主に福島県内にてセルフ型ガソリンスタンド「まうちゅう」を運営するほか、ガソリンスタンド総合管理、焼肉レストランの運営、不動産賃貸業などの事業を展開。2011年7月、集団食中毒事件を起こした「焼肉酒家えびす」の運営会社であるフーズ・フォーラス(金沢市)より北陸、神奈川県内の全20店舗を約2億円で買い取ったうえ、「ヴイ・ブリアン」の店名で順次、焼肉店をスタートした。平成23年9月期には年商約90億7300万円をあげていた。

 しかし、原油価格高騰に伴う粗利の減少に加え、ガソリンスタンド業界の競合激化から赤字店舗が増加し、収益は大きく悪化していた。さらに、焼肉店の買収に伴う風評被害で当初見込んでいた収益をあげることができなかった。事業拡大に伴う負債の増加から約定弁済や運転資金への負担が重く資金繰りが逼迫、今回の措置となった。

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