豊田通商、加の炭層メタンガス開発・生産事業に参画 総事業費は約500億円

2012年4月20日 17:16

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 豊田通商は20日、カナダに設立した100%子会社Toyota Tsusho Wheatland Inc.を通じて、カナダ最大手の天然ガス事業者エンカナ社(Encana Corporation、本社:カルガリー)から、同社がカナダ・アルバータ州に保有する炭層メタンガス(コールベッドメタン、以下:CBM)鉱区の権益32.5%を取得することで合意したと発表した。豊田通商は、権益取得対価と今後7年間の開発費の総額で、総事業費として約6億カナダドル(約500億円)を投じ開発を進める。

 同CBM事業鉱区は、エンカナ社がカナダ・アルバータ州のHorseshoe Canyon、Wheatlandエリア(鉱区面積約48万エーカー)において保有する鉱区であり、2001年より生産を開始し、現在も既存約4,000坑の生産井より約1億2,000万立方フィート/日(LNG換算で約88万トン/年)のガスを生産中。また同エリアは、1兆立方フィート以上の埋蔵ポテンシャルを有し、CBMとしてはカナダ最大規模の鉱区。

 豊田通商は、今後7年間の開発期間で約1,500坑の新規開発井の掘削及び約1,600坑の再仕上げを行い、ピーク時の生産量を日量約1億4,000万立方フィート(LNG換算で約102万トン/年)と見込んでいる。

 Horseshoe CanyonにおけるCBM生産は、水を全く副生しないドライタイプである事が大きな特徴であり、環境負荷とコストを低減した開発・生産が可能。同プロジェクトは、天然ガス開発・生産において豊富な経験と技術を有するエンカナ社との共同事業であることとあわせ、極めてリスクの少ない有望なCBM事業機会と豊田通商は捉えているという。

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