パナソニック、「ヘッドケアロボット」の試行運用を開始

2012年4月10日 11:40

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試行運用を開始する「ヘッドケアロボット」(画像:パナソニック)

試行運用を開始する「ヘッドケアロボット」(画像:パナソニック)[写真拡大]

 パナソニックは9日、既に開発・発表している「洗髪ロボット」の頭皮ケア機能を充実した「ヘッドケアロボット」を使用し、4月11日から約2ヵ月間、兵庫県西宮市の理容店「スーパーヘアーセオ」で試行運用を開始すると発表した。今回の試行運用は、理容店「スーパーヘアーセオ」に「ヘッドケアロボット」を1台設置し、パナソニックのスタッフ常駐のもと、希望の顧客に体験してもらうというもの。

 今回試行運用する「ヘッドケアロボット」は、ロボットハンドの技術を応用し、顧客の頭の形に沿って、ハンドに搭載された指先で、泡洗浄、コンディショニングなど、一連の洗髪動作を行う。加えて、頭皮ケアも行うことが可能。個人の頭の形状や好みの洗い方のデータも登録でき、毎日の洗髪ニーズや頭皮ケアにも対応することを想定している。

 日常的な生活行動である洗髪は、入浴の難しい入院中の人や障がいのある人からの強い希望にもかかわらず、介護者の労働負担の大きさなどからきめ細かな対応が困難であるという実態がある。パナソニックはその事態を踏まえ、介護施設や病院での洗髪を、施設スタッフの負担を軽減しながら快適にサポートする「洗髪ロボット」の開発を進めてきた。これまでに、2010年の第37回国際福祉機器展に開発1号機を、2011年の第38回国際福祉機器展に改良を加えた2号機を参考出展・発表し、商品化への期待とともに様々な意見・要望を集めてきた。

 それらの意見も踏まえ、「洗髪ロボット」は障がいのある人だけでなく一般の人々に対しても快適なくらしの実現に役立つことができると考え、今回、洗髪時の手もみ動作による頭皮ケアの機能に改良を加え、介護はもとより、理美容分野への応用も視野に入れた「ヘッドケアロボット」として実用化に向けての試行運用を、理容店「スーパーヘアーセオ」の協力のもと開始する。

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