ルネサスエレクトロニクス、津軽工場を富士電機に約38億円で譲渡

2012年3月29日 11:39

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 ルネサスエレクトロニクスは28日、同社と、同社の100%出資子会社であるルネサス北日本セミコンダクタ(以下、北セミ)および富士電機が同日、北セミの津軽工場(所在地:青森県五所川原市)を富士電機に譲渡する契約を締結したと発表した。譲渡は2012年7月1日に完了する計画。譲渡金額は38.2億円。

 ルネサスは、自社前工程生産能力について、ウエハの大口径化・プロセスの微細化による生産効率の改善を推進するべく、すべての生産拠点について様々な施策の検討を進めている。こうした検討を進める中で、パワー半導体事業の供給能力のさらなる拡大に向けて新たな生産拠点を検討していた富士電機に津軽工場を譲渡することについて合意した。

 北セミは、譲渡完了日の今年7月1日に、津軽工場を今後設立予定の同社の100%子会社に吸収分割の方法により承継させた上で、同日、富士電機にその全株式を譲渡する予定。なお、津軽工場在勤の従業員は新会社に承継転籍する。

 またルネサス、北セミ、新会社および富士電機は、現在津軽工場で生産中のルネサスと北セミの製品に関し、新会社に生産を委託する契約を締結する。これに伴い、現在販売している製品については、津軽工場譲渡後も引続きルネサスまたは北セミから従来と同様の品質および販売ルートにて顧客へ提供する。

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