ホンダ、埼玉県庁にソーラー水素ステーションを設置 燃料電池電気自動車も納車

2012年3月27日 17:03

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ソーラー水素ステーション&FCXクラリティ(写真:ホンダ)

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 ホンダは27日、埼玉県と共同で取り組んでいる実証実験の一環として、日本初の高圧水電解システムを適用した「ソーラー水素ステーション」を埼玉県庁敷地内に設置し、本日、上田清司 埼玉県知事らとオープニングセレモニーを行ったと発表した。

 また、一般家庭のおよそ6日分の使用電力を供給できる、最大出力9kWの外部給電機能を装備した燃料電池電気自動車「FCXクラリティ」を新たに開発し、埼玉県に納車した。

 今回は環境省の委託を受け、将来の低炭素社会の実現に向けた産官共同の実証実験として、水素の製造から、貯蔵、供給までのプロセスにおいてもCO2を一切排出しない、日本初のソーラー水素ステーションを設置する。ホンダの独自技術である高圧水電解システムにより、水素の製造と圧縮を一体化することでコンプレッサーが不要となり、小型・低騒音化を実現。将来は家庭用水素供給装置としての普及を目指し、水素エネルギーの効率的な管理と有効活用の可能性を検証していく。

 なお、同ソーラー水素ステーションは、太陽光と商用電源を併用し、24時間で1.5kgの水素を製造する。この1.5kgの水素は、FCXクラリティが約90マイル(約150km)走行することができる量に相当する。

 同ソーラー水素ステーションを拠点に、外部給電機能を装備したFCXクラリティを公用車として活用することによって、実際の都市環境下でのCO2削減効果の検証を行い、また、緊急時における移動可能な発電設備としての実用性を検証する。

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