日産ルノー連合、2011年世界販売は過去最高の約803万台 トヨタを抜いて3位に

2012年2月1日 22:20

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 ルノー・日産アライアンスは1日、2011年暦年の世界販売実績を発表した。2011年暦年の世界販売台数は、新興市場および米国での堅調な販売に支えられ、前年比10.3%増の802万9,222台で、過去最高となった。

 なお、競合他社の2011年世界販売台数は、米ゼネラル・モーターズ(GM)が902万台、独フォルクスワーゲン(VW)グループが816万台、トヨタグループが795万台と公表されていることから、日産ルノー連合はトヨタグループを抜いて世界3位となった。

 販売は3年連続で増加しており、内訳は、ルノーの販売台数が前年比3.6%増の272万2,062台、日産の販売台数は同14.4%増の466万9,981台、ロシア最大の自動車会社であるアフトヴァズの販売台数は同10.9%増の63万7,179台だった。その結果、ルノー・日産アライアンスの2011年暦年の世界市場シェアは、前年の10.3%から増加し10.7%となった。

 日産にとって最大の市場である中国では、前年比21.9%増で過去最高の124万7,738台を販売した。これにはセダンの「サニー」および「ティアナ」の好調な販売が貢献した。また、北米、中米および南米を含む米州では、ニッサンおよびインフィニティブランド合わせて前年比17.2%増で過去最高の156万1,230台を販売した。ニッサンブランド単体では、市場シェアが前年比0.6ポイント増の7.5%となり、同地域で第2位のアジア自動車ブランドとなった。

 米国、メキシコ、ブラジルでは一国としては最大の販売増を記録。特にブラジルでの販売台数は前年からほぼ倍増となる6万7,097台となった。なお、日産は2013年、米州の急速な成長をサポートするために、メキシコで3番目となる工場を開設する予定。また、欧州では、「キャシュカイ」および「ジューク」の需要の急増により販売台数が前年比25.4%増で過去最高の69万5,703台となった。

 ルノーの2011年暦年の販売台数は、過去最高となる、前年比3.6%増の270万台となった。欧州以外での販売は、前年比19.2%増で過去最高の117万2,686台となり全体の43%を占めている。これは、ロシア(40%増)、トルコ(13%増)、中南米(10%増)等の急速に拡大する市場が貢献したことによるものとなっている。

 ロシア最大の自動車会社であるアフトヴァズは、2011年は前年比10.9%増の63万7,179台を販売。アフトヴァズは、ロシア国内では10.6%増となる、53万8,387台の販売を記録した。グローバル自動車市場の占有率は0.9%と前年と変わらず推移したが、ロシア市場の占有率は21.6%となった。

 ルノー・日産アライアンスのCEOであるカルロス・ゴーン氏は、「アライアンスは、米国経済の回復にも支えられたほか、21世紀における自動車市場の成長を牽引する地域で大きな市場シェア拡大を果たした。二桁の販売増は、とりわけ昨年、日本での震災や津波、歴史的な円高水準、欧州の金融危機に直面した中での着実な進展といえる」と述べた。
 

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