京セラ、液晶ディスプレイ専業メーカーのオプトレックス社を買収

2011年12月27日 21:22

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 京セラは27日、液晶事業およびタッチパネル事業の更なる強化、拡大を図るため、液晶ディスプレイ関連の専業メーカーであるオプトレックスの全株式を取得し、子会社化することを決定し、京セラと日本産業パートナーズが運営する投資事業有限責任組合ら4社で株式譲渡契約を締結したと発表した。なお、子会社化は2012年2月1日に実施する予定。

 京セラは、薄膜部品事業において、産業機器向けを中心に中・小型液晶ディスプレイを開発、製造、販売し、グローバル市場で事業を展開している。顧客ニーズへのきめ細かなカスタム対応力と少量多品種の生産対応が必要となる産業機器用途において、京セラはこれらに対応する体制を構築し、業界での実績を築いてきた。さらに、2010年より静電容量型タッチパネル事業を展開し、薄さ、強度、防水性などが求められるスマートフォン用途において、製品品質で高い評価を得ている。

 産業機器および車載用途の液晶ディスプレイの市場は、今後も着実な需要拡大が見込まれている。また、静電容量型タッチパネルの市場も、近年、スマートフォンやタブレットPC等高付加価値製品の急速な普及に伴って拡大しており、今後も高い成長が見込まれる分野となっている。

 一方、オプトレックスは、車載用液晶ディスプレイにおいて高い技術力と国内外に強固な顧客基盤を有している。現在、京セラが事業展開する産業機器用途に加え、今回の子会社化により、今後は車載用途においても更なる製品力の強化と事業の拡大に繋がるものと京セラは考えている。

 また、オプトレックスはタッチパネル事業においても、高い生産技術を有していることから、両社の持つ生産技術と顧客基盤などの経営資源を有効活用することにより、タッチパネル事業の更なる強化と拡大が可能であると京セラは考えている。
 

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