カゴメ、カルビー、ロート製薬が震災遺児のための奨学基金を設立

2011年9月21日 17:59

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 カゴメ、カルビー、ロート製薬の3社は21日、東日本大震災において被災し、両親またはどちらかの親を亡くした子ども達の進学を支援するため、3社合同で奨学基金を設立すると発表した。「本奨学基金は、震災遺児それぞれの夢を実現できる全く新しい給付制度」と3社は説明する。

 基金の法人名は、一般財団法人「みちのく未来基金」。目的は、「基金を通じ震災遺児に進学の夢を支援し、東北や日本のために貢献できる人材を育成する」こと。基金の総額は、25年間で40億円を想定している。

 基金の特徴は、1.高校卒業後の進学(学費)支援、2.入学から卒業までに必要な入学金、授業料の全額負担、3.返済不要、4.他の奨学金との併用受給も可能、5.給付対象者の人数の上限なし、6.他の基金と比較して給付対象者が明確、7.給付対象者の進路により、支援期間や金額が異なる、ことなど。

 給付対象者は、2012年3月以降に高等学校を卒業し、進学を希望している生徒で、「東日本大震災により両親を亡くしたか、どちらかの親を亡くした生徒」で「大学、短期大学、専門学校などへの合格者」であること。

 想定給付対象者数は、初年度は50人余り。その後の新規受給対象者は、4年目以降常時200人前後と想定している。

 給付期間は、入学から卒業までの全期間(給付対象者の進路により異なる)で、年間の給付金上限は300万円。「留年、休学は特別の事情がない場合、給付を打ち切る」としている。

 「甚大な被害をもたらした東日本大震災において、真に復興の礎となるのはこれから育つ次世代の若者たちであり、彼らが夢や希望を捨てずに育つことこそが復興の要と考えている。 私たち3社は、震災によりご両親もしくはどちらかの親を亡くされた震災遺児に対し、夢や目標を持ち続けながら成長できる環境整備をサポートする事で長期的に復興を支援する事に民間企業として 取り組んでいきたいと思っている」と3社はコメントしている。

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