大日本印刷、スマホのカメラで撮影すると関連映像や音声を閲覧できる情報配信サービス「QUEMA(キューマ)」

2011年9月15日 16:35

印刷

電子透かし技術を活用したスマートフォン向け情報配信サービス「QUEMA(キューマ)」の活用事例。同サービスは、インデックスのゲームソフト「ペルソナ4 ザ・ゴールデン」と「ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ」のプロモーションに採用された。

電子透かし技術を活用したスマートフォン向け情報配信サービス「QUEMA(キューマ)」の活用事例。同サービスは、インデックスのゲームソフト「ペルソナ4 ザ・ゴールデン」と「ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ」のプロモーションに採用された。[写真拡大]

 大日本印刷は15日、電子透かし技術を活用したスマートフォン向け情報配信サービス「QUEMA(キューマ)」の提供を開始すると発表した。雑誌やチラシなどに電子透かしを埋め込み、スマートフォンのカメラで撮影すると、関連する映像や音声などを閲覧ですることができる。

 同サービスは、人間の目で識別できないデジタルコードを印刷用データに埋め込む電子透かし技術と、そのコードを読み取る電子透かしリーダーのアプリケーションを組み合わせたもの。雑誌やチラシなどの写真や絵柄をスマートフォンのカメラで撮影すると、関連する映像や音声などが再生される。

 コンテンツの配信方式は2種類で、電子透かしリーダーのアプリケーションに同梱したコンテンツを再生する“コンテンツ内包型”と、ウェブサイトに誘導してコンテンツを提供する“インターネット接続型”がある。

 現状では、チラシやパンフレットに印刷した2次元コードをユーザーの携帯電話カメラで読み取らせ、キャンペーンサイトなどに誘導するプロモーション手法が使われているが、印刷物のデザインを崩してしまったり、スマートフォンの多くが2次元コードリーダーを内蔵していないという課題があった。

 今回の新サービスでは、人間の目で識別できない電子透かしを利用するためデザインへの影響が少なく、スマートフォンにも対応している。

 また、外見上は同じデザインの印刷物でも、異なるデジタルコードを埋め込めるため、設置場所ごとにチラシやポスターなどに埋め込むデジタルコードを変えることで、多様なコンテンツを提供できる。例えば、場所に応じて提供するキャラクター画像を変えたり、ポイントなどの特典を付与したりするといった使い方ができる。

 コンテンツ更新が可能なインターネット接続型では、タイミングに応じて異なるコンテンツを配信できるため、徐々に期待感や関心度を高めさせるような運用方法も考えられる。

 同社は、雑誌・広告媒体、販売促進ツール、食品・日用品、エンターテインメントのプロモーションツールなど幅広い分野へ同サービス提供し、2013年度までに5億円の売上を目指すとしている。

 また、利用時の位置情報を取得する仕組みも構築し、スタンプラリーへの応用や、どのような生活者がどの場所・どのタイミングで欲しい情報を取得したかなどを集計し、今後のマーケティングに活用していくという。

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