割安株投資には忍耐と隣り合わせ=犬丸正寛の相場格言

2011年9月8日 10:29

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

割安株とは、業績などの内容に比べ株価の評価が低い銘柄のこと。PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)などの投資指標がマーケット平均や、類似銘柄等に比較して著しく低い評価しか与えられていない。

割安株とは、業績などの内容に比べ株価の評価が低い銘柄のこと。PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)などの投資指標がマーケット平均や、類似銘柄等に比較して著しく低い評価しか与えられていない。[写真拡大]

■割安株投資には忍耐と隣り合わせ

  割安株とは、業績などの内容に比べ株価の評価が低い銘柄のこと。PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)などの投資指標がマーケット平均や、類似銘柄等に比較して著しく低い評価しか与えられていない。

  とくに、最近ではPBRが企業の解散価値評価でもあるPBR1.0倍を大きく下回り0.5倍程度の銘柄が多く、極端な銘柄では0.1倍台というところもある。こういう銘柄の下値は乏しいという注目すべき点はあるものの、その反面、いつ上昇に転じるか分からない悩ましさがある。

  かつて、昭和40年代当時頃なら、こうした割安放置株に目をつけて、好材料のシナリオを描いて強引に買い上げる動きがあった。空売りも誘い込んで一大仕手株相場に育てることがかなり頻繁に行われていた。しかし、仕手筋といわれる「シナリオ的投機家」が否定された今日では割安銘柄はいつまでも割安のまま放置される。現在も投機筋は存在するもののシナリオを描くことはなくモグラ叩きのように動く銘柄に飛び乗り、飛び降りすることが主である。

  このため、今日的相場において割安株に投資するには、「10年先でも構わない」くらいのあわてない投資姿勢が必要である。もちろん、今日明日に必要となる資金では太刀打ちできない。

  「なぜ割安か」ということについてはここでは深く掘り下げないが、ひとことで言えば、要は人気がないからである。もちろん、いつ人気が出るのか分からない。まさに、人気の出るまで忍耐あるのみである。長く相場を見てきた身には相場環境の変化の大きさには感慨深いものがある。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)

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