米書店2位が経営破たん 電子書籍の普及で販売低迷

2011年2月17日 17:03

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ボーダーズ・グループが運営するオンラインストア「Borders.com」

ボーダーズ・グループが運営するオンラインストア「Borders.com」[写真拡大]

 米書店チェーン大手ボーダーズ・グループは16日、米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請した。米アマゾンなどのオンライン販売や電子書籍の普及を背景に販売が低迷していた。全店の約3割にあたる不採算店を閉鎖するなどして経営の再建をはかる。

 発表によると、販売の低迷などから競争力のある会社として存続するための資本不足が鮮明化し、破産法の申請を決定した。同社はGEキャピタルなどから5億500万ドルのつなぎ融資を受ける予定で、これによって経営再建のための適切な戦略を実施する機会が得られるとしている。

 米出版社協会(AAP)の同日の発表によると、2010年の米国の書籍売上高は前年比3.6%増。その中で電子書籍の売上高は前年比2.6倍に拡大し、書籍全体の8.3%を占めるまでに成長している。

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