【銘柄診断】日立建機は売り方の買い戻しが交錯し下値再確認が続こう

★３Ｑの営業利益は、約１０５億円と観測報道値の９０億円を超

　　日立建機 <6305> は２７日、２０円安の１９４６円と続落した。２６日大引け後に今３月期第３四半期（３Ｑ）決算を発表、昨年１２月の観測報道値を上回り増収増益・黒字転換して着地したが、利益確定売りが増勢となっている。

　　２６日に業績上ぶれが観測された同業他社のコマツ <6301> が反落し、中国で金利引き上げが懸念されていることなども響いている。

　　３Ｑ業績は、売り上げが前年同期より２８％伸び、営業利益が２２８億１２００万円（前年同期は１８億３２００万円）とＶ字回復し、経常利益は２０７億７３００万円（同９億４００万円の赤字）、純利益は６０億４８００万円（同８７億６６００万円の赤字）と各黒字転換した。３Ｑ３カ月の営業利益は、約１０５億円と観測報道値の９０億円を超えた。

　　油圧ショベル需要が、引き続き中国、東南アジアを中心に拡大し、新興国向け専用モデルの新製品「ＺＡＸＩＳ－３Ｇ」を投入したことなどが要因となった。

　　３月通期業績は、１０月の上方修正値に変更はなく、純利益は、１００億円（前期比２．４倍）とＶ字回復を見込んでいる。

　　株価は、今期業績の上方修正と中国の不動産投資抑制策、金融引き締め策などの好悪材料が綱引きし１６００円台を下値、２０００円を戻り限界とするボックス相場が続いている。利益確定売りと１倍台で拮抗する信用好倍率、売り方の買い戻しが交錯し下値再確認が続こう。（情報提供：日本インタビュ新聞社＝Ｍｅｄｉａ－ＩＲ）

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