社長が選ぶ2010年の最優秀経営者、ソフトバンクの孫正義氏に

2010年12月16日 22:34

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 産業能率大学は16日、企業経営者を対象に2010年の最優秀経営者を尋ねたアンケート「社長が選ぶ 今年の社長」で、ソフトバンクの孫正義社長が1位になったと発表した。

 回答には総勢62人の「今年の社長」の名前が挙がり、最多得票を集めたのは昨年3位だったソフトバンク・孫正義社長だった。同氏がこの調査でランキング1位となるのは初めて。

 孫社長を推す理由では「信念のある決断力をひしひしと感じる」、「不調に終わったがNTTの光回線の別会社への移行を提言する勇気」、「既成の枠組みを打ち破ることができると思うから」といった声が上がっていた。

 2位は昨年1位だったファーストリテイリングの柳井 正氏。「厳しい経営環境の中、最高益を出している」など、確かな実績を上げていることを評価する声が見られた。

 3位には昨年2位だったトヨタ自動車の豊田 章男氏がランクインした。「今回のリコール問題での真摯な対応には感動した」、「経営トップとして全責任を背負って前面に立ち、迅速に事の対応に当たっていた姿は、同じ経営者として勇気を奮い立たされた」など、苦しみながらもリコール問題に対処した姿を評価する声が上がった。

 同社では、今年の結果を全体的にみると、景気低迷期においてもリスクを背負い攻める経営姿勢や、危機的な状況への真摯な対応を評価する声が多いように見受けられたとしている。

 上位9位までのランキングと得票数は以下の通り。

1位(3位) 孫 正義氏 ソフトバンク 100票
2位(1位) 柳井 正氏 ファーストリテイリング 98票
3位(2位) 豊田 章男氏 トヨタ自動車 35票
4位(-) 稲盛 和夫氏 日本航空 21票
4位(13位) スティーブ・ジョブズ氏 Apple 21票
6位(3位) 原田 泳幸氏 日本マクドナルドホールディングス 19票
7位(11位) 三木谷 浩史氏 楽天 16票
8位(5位) 大坪 文雄氏 パナソニック 10票
9位(6位) 渡邉 美樹氏 ワタミ 9票
9位(10位) カルロス・ゴーン氏 日産自動車 9票
9位(21位) 永守 重信氏 日本電産 9票

 同調査は、11月26日から12月5日までの10日間にインターネット調査会社を通じて行ったもので、従業員数が10人以上の企業を経営する544人の経営者が対象(有効回答426)。2010年の最優秀経営者が誰だと思うかを自由回答で尋ねた。


 同社では、来年の動向に注目する会社についても自由回答でアンケートを行った。最も回答が多かったのはトヨタ自動車で、2位は今年の社長でトップになった孫正義氏のソフトバンク。3位には経営再建中の日本航空が入った。

 10位までのランキングと得票数は以下の通り。

1位(1位) トヨタ自動車 56票
2位(9位) ソフトバンク 49票
3位(2位) 日本航空 36票
4位(3位) ファーストリテイリング 32票
5位(8位) 楽天 15票
6位(4位) パナソニック 14票
7位(13位) 東芝 11票
8位(9位) 本田技研工業 10票
8位(17位) Apple 10票
10位(6位) 日産自動車 9票
10位(9位) シャープ 9票

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