オイレス工業、インドの水力発電所に水中で使える無給油軸受―ダム水門に採用
2026年11月8日 23:41
オイレス工業(神奈川県藤沢市)は6日、同社の金属製軸受「#500SP4-SL464」が、インド北部ヒマーチャル・プラデーシュ州で建設中の水力発電所「Shongtong Karcham Hydro Electric Project」に採用されたと発表した。ダムの貯水量を調整する水門「ラジアルゲート」の開閉を支える部分に使われる。
同社によると、同製品は固体潤滑剤を埋め込んだ構造で、水中でも給油せずに使えるのが特長。大きな荷重がかかる環境でも高い耐摩耗性を発揮する。軸受は直径64センチ、長さ75センチで、ゲート1門につき2個を使う。同社は2026年5月と9月に計10個を納品した。
発電所は州営電力会社のHPPCL(Himachal Pradesh Power Corporation Limited)が、中国との国境に近い山岳地帯のキナウル地区に整備している。近くを流れるサトラジ川の水を引き込んで発電する仕組みで、定格出力150メガワットのフランシス水車を3基備える。2027年3~4月に完成する予定で、運転開始後は州内に電力を供給する。ヒマラヤ山脈地域に位置する同州は水資源が豊富で、水力発電事業が盛んだ。
納品が完了した後の10月21日には、ラケシュ・カンワル州首相秘書官やHPPCLのアビド・フセイン・サディク代表取締役ら4人が藤沢市の本社を訪れ、展示ルームで製品を見学した。カンワル氏は「今後も協力関係が長期にわたって続き、実り多いものになると確信している」と述べた。
オイレス工業は1952年に設立された。給油が不要、または少ない給油量で使える「オイレスベアリング」などのすべり軸受や、免震・制震装置を手がけている。インドでは2011年3月に製造販売拠点を設けており、今後も同国のエネルギーインフラ向けに技術を提供していく考えだ。