最高益を上乗せのソニー、減配予想の任天堂―決算と配当利回りを比べると?

2026年11月8日 14:10

 ソニーグループは2027年3月期の最高益予想を上乗せした。一方、任天堂は上期に増益を確保したものの、年間配当予想は前期を下回る。両社の業績や配当、最低投資額を検証する。

 ソニーグループの2027年3月期上期は、売上高が前年同期比9.4%増の6兆2,672億円、営業利益が同42.9%増の1兆988億円だった。純利益は同38.8%増の7,917億円となった。

 ゲーム&ネットワークサービスに加え、音楽や映画、イメージセンサーなど複数の事業を持つことがソニーグループの特徴だ。ゲーム事業では、デジタルソフトやネットワークサービスが利益を支えた。

 同社は11月5日、2027年3月期の純利益予想を従来の1兆2,100億円から1兆3,300億円へ引き上げた。過去最高益の予想をさらに上乗せした形となる。年間配当予想は前期の25円から35円へ増える見通しだ。

 任天堂の上期は、売上高が前年同期比12.1%減の9,660億円、営業利益が同49.1%増の2,165億円だった。純利益は同11.0%増の2,209億円となり、減収ながら利益を伸ばした。

 Nintendo Switch 2の上期販売台数は649万台で、2026年9月末までの累計は2,635万台に達した。ダウンロード版など利益率の高いソフト販売の伸びに加え、第1四半期に計上した米国関税の還付(約3億ドル)が利益を押し上げた。

 任天堂は通期の売上高2兆500億円(前期比11.4%減)、営業利益3,700億円(同2.7%増)、純利益3,100億円(同26.9%減)の予想を据え置いた。年間配当予想は前期の219円に対して162円としており、利益配分の違いがソニーグループとの比較点になる。

 11月6日の終値はソニーグループが4,142円、任天堂が8,178円だった。100株の購入に必要な資金は、それぞれ約41万4,000円と約81万8,000円となる。

 配当予想を11月6日の終値で割った単純な予想配当利回りは、ソニーグループが約0.8%、任天堂が約2.0%となる。ただし、両社とも配当利回りだけで評価できる銘柄ではなく、事業の成長性もあわせて見る必要がある。

 ソニーグループは事業の分散と最高益予想、任天堂はゲーム事業中心の高い収益力が特徴だ。最低投資額や配当だけでなく、ソニーの複数事業と任天堂のSwitch 2への集中をどう評価するかが、両社を選ぶ際の判断材料になりそうだ。(記事:林田孝治・記事一覧を見る)

関連記事

最新記事