福島駅東口の再開発、事業費増でまたも規模縮小に 開業時期も先送りの見通し
2026年5月24日 17:17
福島県福島市のJR福島駅東口で計画されている再開発事業(同市栄町)で、福島市の馬場雄基市長は総事業費が700億円以上になり、市の取得費用が膨らむことから、公共エリアの規模縮小に踏み切る見直し案を市議会に報告した。工事費や資材価格の高騰で度重なる事業縮小を余儀なくされただけに、市議会から不安の声が出ている。
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事業は、福島駅東口の百貨店・中合福島店跡など約2ヘクタールを、地元の福島駅東口地区再開発組合が実施するもので、複合棟と駐車場棟、住宅棟で構成される。うち、複合棟は商業施設やオフィスが入る民間エリアとホールや会議室が置かれる公共エリアがあり、公共エリアは完成後に市が買い取ることになっている。2月時点の取得費は320億円だった。
しかし、事業費は2月時点の580~620億円が712億円に膨らむ見通し。このため、市の取得費も大幅に増加する見通しとなり、市はフロアを1つ減らして規模を一部3階建てに縮小、取得費を7億円増の327億円に抑えた。
再開発計画は2018年に動きだし、ホールやホテル、商業施設が入る12階建て複合施設が計画されていた。当初は2026年度に完成させる方針だったが、コロナ禍や工事費、資材価格の高騰でホテルの誘致を断念したほか、規模の縮小を繰り返してきた。
今回の見直しで複合棟の民間エリアは10階建て延べ約1万2,500平方メートル、公共エリアは延べ約1万3,000平方メートルになる。開業の目標時期も2030年度に先送りされる。
市議会全員協議会では、議会側から中東情勢や円安の進行を挙げ、リスクの高まりを不安視する声が相次いだ。馬場市長は「事業費は削減したが、公共エリアの機能は落としていない」などと説明し、理解を求めた。(記事:高田泰・記事一覧を見る)