バンス米副大統領、イランとの合意に楽観示す―イラン高官は「なお遠い」と慎重
2026年11月4日 11:30
イランとの合意見通しにJ・D・バンス米副大統領が楽観的な見方を示す一方、イラン政府高官は、米国との合意はなお実現していないとの認識を示した。
■イラン高官「条件満たさねばホルムズ再開せず」
匿名を条件にロイター通信の取材に応じたイラン政府高官は、「仲介者がテヘランとワシントンの隔たりを縮めようと懸命に取り組んでいる」と述べた。一方で、「米国がホルムズ海峡の再開を望むなら、イラン側の条件が満たされなければならない」とくぎを刺した。
同高官はさらに、核協議はイランの条件が満たされた後でなければ始まらないと主張し、米国が現在示している要求については「過大だ」として受け入れない考えを示した。
■バンス氏「合意の見通しに好感触」
こうした発言は、バンス副大統領の見方とは対照的だ。バンス氏は米CNNに対し、「大統領も私も、交渉による解決に至る可能性について非常に良い感触を持っている」と語った。
ドナルド・トランプ大統領も2日、合意への期待から原油価格が下落していると自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に投稿した。トランプ氏は「イランはできるだけ早く解決を望んでいる。実現する可能性がある!」と書き込んだ。
■トランプ氏「急いでいない」
トランプ氏は同日、これに先立って米ニュースサイトのアクシオスに対し、イランへの本格的な攻撃を再開するかどうかの判断を「急いでいない」と語った。「いずれにせよ何らかの手は打つが、急ぐ必要はない。われわれは彼らを財政的に打ちのめした。彼らには金もガソリンもなく、国民はうんざりし始めている」と述べた。
アクシオスによると、間接協議が続く中、カタールの仲介者は米イラン双方からの反応を待っている。
トランプ氏は「彼らとは話をしている。順調だ。彼らの問題は、こちらを引き延ばそうとすることだ」と述べた。イラン指導部の切迫感は想定より乏しいとしながらも、「彼らはかつてないほど合意を望んでいる」と語った。
■米軍、ケシュム島を攻撃
合意の行方を脅かす要因として、米軍がイランのケシュム島を攻撃したことも伝わっている。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が最初に報じた。米当局者は、攻撃は「防衛措置」であり、「イラン側が米国の資産に対して地対空ミサイルを使用した」ことへの対応だと説明した。WSJによると、米国はここ数週間にわたり同様の攻撃を続けてきた。
■原油は反発後に下落
原油価格は、合意への期待から2日に急落した後、3日に上昇した。米東部時間3日午前7時43分時点で、北海ブレント原油先物は0.34%高の1バレル105.13ドル、米国の指標であるウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油先物は0.89%高の97.32ドルを付けた。
ただ、その後は再び売りに押され、3日の清算値はブレントが前日比1.17ドル(1.12%)安の103.60ドル、WTIが0.38%安の96.09ドルだった。