上場早々に2桁増収増益、配当性向35%超目標明示のタスキはどんな会社か

2021年1月29日 18:10

 昨年10月6日に東証マザーズ市場に上場した企業に、タスキがある。新日本土地建物グループの不動産仲介・流通事業から派生したという氏素性があっても、余程唸らされるものがなければ上場新参組には関心を寄せない。だが「お主、なかなかにユニークよな」と直感した。業態は後述するが、「ユニーク」と感じたのは以下のような点である。

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 公開直後の11月に開示のタイミングを迎えた2020年9月期は、「37.3%増収、36.6%営業増益、49.3%最終増益」。上々のスタートもさることながら、早々に26円配を実施したのである。かつ「配当性向35%超が基準」と言ってのけた。

 増収増益率もさることながら、「35%超」という配当性向基準は容易に口にできるものではない。今後とも継続したEPSの伸長を前提としなければ、しいて言えば「公約違反」と受け止められる。市場からイエローカードを突きつけられかねないからだ。

 もう1点は、保有・運営する認可保育園「キッズガーデン北区滝野川」の土地・建物を対象とした、12月7日のクラウドファンディング(CF)方式による売却(資金調達/利益取得)である。第1号案件だった。タスキの業務内容からしてCFによる売却自体は当然と言えば当然ではある。

 だが募集開始からわずか3分間で「予定分配金利率年10%」「運用期間130日」の条件にて、計画の2000万円を悠に超える資金の応募があったと知り驚かされた。「1口10万円から可能」「オンライン完結型」の少額不動産投資という業容参入の号砲だった。

 タスキは投資用賃貸不動産(共同住宅、ホテル、保育園等々)の開発・コンサルティングを主業としている。東京23区/近場の駅から徒歩5分/いわゆるIOT案件が主力/RC工法の1棟3億円水準の物件が最多価格帯となっている。

 今9月期も「28.1%増収(90億円)、34.7%営業増益(7億8000万円)、33.1%最終増益(4億4000万円)、EPS83.02円、4円増配30円配当(予想配当性向37.0%)」で立ち上がっている。

 期初段階で引き渡し件数は36(前期比4件増)が計画されている。アナリストは「前期末時点で24億8500万円のフリーキャッシュフローを有しており、開発物件選別の余力はある」とする。

 動向を見定めたいとしか現時点では言葉がないが、タスキ自身が「自信」を有していることは事実。中小の同業者向けに「地図上で法規制や相場などを可視化できるITサービスを開発中」と報じられている。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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