3Dプリンターによる人工骨の製作、理研とリコーが共同研究
2018年4月17日 12:19
複雑な形状の人工骨を、3Dプリンターによって精密に造形する技術が開発された。理化学研究所(理研)の光量子工学研究センター画像情報処理研究チームの大山慎太郎客員研究員、辻村有紀テクニカルスタッフI、横田秀夫チームリーダー、技術基盤支援チームの山澤建二副チームリーダー、リコーの渡邉政樹スペシャリストの共同研究グループによるものである。
【こちらも】3Dプリンタ造形物に特殊な色素で情報を埋め込む新技術が登場
用いられた3DプリンターはBJ方式と言われるタイプのものである。Binder Jetting、粉末材料にインクジェット装置により結合剤を塗布し、固着させ積層する原理の3Dプリンターのことだ。
α-リン酸三カルシウムの粉末にエチドロン酸などの新しい凝固インクを用いた粉末積層装置によって、人工骨の3次元造形手法を開発した。
この手法は、3Dプリントしてすぐ使用することができ、また高強度で、高い骨置換性を持つ人工骨を作り出すことができる。
実際に培養細胞や動物を利用した移植実験が行われたが、生体適合性は高く、良好な細胞の増殖が見られ、すみやかに本来の骨組織に入れ替わる性質を持っているという。骨本来が持っているモデリング機能を阻害することのない、優れた人工骨であるということだ。
ちなみに従来の人工骨というのはいろいろな種類があるのだが、ブロック、顆粒、セメントなどがある。それぞれ特徴がいろいろであり、幹部の性質にあわせて使い分けているというのが現状だが、今回開発された新しい人工骨はどの部位でも使うことができる汎用性の高いタイプになるのではないかと期待される。
なお、研究の詳細は、アメリカのアトランタで開催されたSociety For Biomaterials’ 2018 Annual Meetingにおいて発表された。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)
関連記事
最新記事
- DeepSeek、初の外部調達で最大590億ドル評価額を検討中と報道——安価なAIが「資金力」を得ても残る3つの課題
- AnthropicがClaude Codeスキルの社内活用法を公開——実証済み9分類と「検証が最重要」の根拠
- Gemini 3.5 Pro、200万トークンのコンテキストウィンドウと「Deep Think」推論モードを搭載へ─6月中のリリース目指す
- SiriKitが正式に非推奨へ、App IntentsがSiri連携の必須基盤に——開発者に2〜3年の移行猶予【WWDC 2026】
- ソフトバンク、フランスで最大13.8兆円のAIデータセンター投資——原子力電力を武器に欧州最大規模の建設へ