3日の米国株式市場はまちまち―半導体株が反発、S&P500とナスダックは4日ぶり上昇
2026年11月4日 11:27
3日の米国株式市場は、半導体株の反発を受けてS&P500種株価指数とハイテク株比率の高いナスダック総合指数が4営業日ぶりに上昇した一方、ダウ工業株30種平均は下落し、まちまちで取引を終えた。投資家は中間選挙の開票結果を見極めようとしている。
ダウ工業株30種平均の終値は前日比197.26ドル(0.38%)安の5万1786.72ドル。S&P500種株価指数は27.52ポイント(0.36%)高の7568.92ポイント、ナスダック総合指数は207.65ポイント(0.83%)高の2万5372.01ポイントで取引を終えた。
市場参加者は4日に中間選挙の結果に反応するとみられ、政治動向の影響を特に受けやすいセクターもある。
AI関連株が売り圧力にさらされているうえ、規制や政府支出、イランとの紛争を巡る不透明感が、中間選挙後に歴史的に堅調だった相場の展開を複雑にしかねない状況だ。
選挙結果は、特にAIインフラ関連企業にとって大きな意味を持つ可能性がある。投資家は、民主党が議席を伸ばした場合に、データセンターを規制する動きや、建設を支える優遇措置を見直す動きが強まるかどうかを注視している。
データセンター拡大の主要拠点であるテキサス州は重要な試金石となる。ウルフ・リサーチで米国の政策・政治分析を統括するトビン・マーカス氏は、共和党のグレッグ・アボット知事が予想外に敗北すれば、業界への政治的支援を懸念する投資家を短期的に動揺させかねないと指摘した。
一方、ゴールドマン・サックスのストラテジストは、混乱は限定的とみている。民主党が議会を制すればデータセンター向けの税優遇措置が制限される可能性はあるものの、どのような選挙結果になっても全米規模での建設一時停止(モラトリアム)は起こりにくいとの見方だ。
ヘルスケア分野は逆方向に動く可能性がある。マーカス氏はヘルスケアが「最大の焦点」になると述べ、民主党は失効した医療保険制度改革法(ACA、通称オバマケア)の保険料補助拡充措置の復活や、共和党主導で成立した低所得者向け公的医療保険(メディケイド)改革の見直しを目指すとの見方を示した。アナリストや投資家の間では、民主党の躍進がヘルスケア株の追い風になるとの見方がある。ただし、法案の成立にはホワイトハウスとの調整が必要となる。
個別セクターにとどまらず、投資家は恒例の選挙後の上昇相場が実現するかどうかも見極める必要がある。CNBCの過去データ分析によると、S&P500は1982年から2022年までの11回の中間選挙すべてで、1年後に選挙時を上回る水準で終えた。
地政学面では、米国とイランの交渉が難航しているもようだ。イラン最高国家安全保障評議会のモフセン・レザイ事務局長は3日、イランの要求に対する米国の最新の回答は「説得力がない」と述べた。
レザイ氏はX(旧ツイッター)への投稿で、「米国はイランの7つの条件に完全かつ明確に応え、それを実行しなければならない。その場合に限り、ホルムズ海峡は再開される」と述べた。
これに先立ち、イラン高官は匿名を条件にロイター通信に対し、米国との合意にはなお距離があると語った。同高官は「仲介者がイランと米国の隔たりを埋めるべく懸命に取り組んでいる」としつつ、「米国がホルムズ海峡の再開を望むなら、イランの条件が満たされなければならない」と述べた。
同高官はさらに、核協議はイランの条件が満たされた後でなければ始まらず、米国の「過大な要求」は受け入れないと主張した。
こうした発言は、JD・バンス副大統領の発言とは対照的だ。バンス氏は2日、記者団に対し「大統領も私も、交渉による解決に至る可能性について、かなり良い感触を持っている」と述べていた。
トランプ大統領も2日、自身のSNSに、イランとの戦争は起きないとの見方から原油価格が下落していると投稿し、「イランはできるだけ早い解決を望んでいる。実現する可能性がある!」と付け加えた。
これに先立ち、大統領は同日、米ニュースサイトのアクシオスに対し、イランとの戦闘を本格的に再開するかどうかの判断を「急いでいない」と語った。「いずれにせよ何らかの手を打つが、急ぐ必要はない。我々はイランに財政的な打撃を与えた。彼らには金もガソリンもなく、国民はうんざりしている」と述べた。